Feb 12, 2008

『寒中見舞』 制作 "Greetings from Here" -cuting paper

 今日は記念すべき日です。『寒中見舞 Greetings from Here』を入稿しました!
 それに先立つ準備は、11月からじわじわと個展の合間をぬって進めていました。テキスト準備と素材探し、買い物、用紙カットです。
 テキストを推敲している時間は、写真には写せない時間ですが、かなり時間をかけています。今回はアメリカ人のラリー・サイドマンというアーティストと、メールを通じてコラボレートしました。1月になってテキストが固まってきたので、テキストレイアウトを4案ぐらい作って比較検討。
greetings from here -layout
 2月になってデザインイメージも固まったので本文紙をカット。トータルで10mのロール紙を、手前に置いてある豆本紙サイズに切ります。つまり200mぐらいの距離を、定規にカッターを当てて切っていくことになります。新調した1mのステン定規が活躍、これなしではとうてい無理でした。加えて、巻きを伸ばすために、最高級クラマタ式噴霧器(1万円弱)を買ってしまいました。その他の霧吹きでは、出る霧が均一ではないのでうまくいかないことを身をもって体験しました。
 そして、和紙素材のばらつきもよくわかりました。10mの分量がある一巻きがなかったので、3種のロールを合わせ買いしましたが、和紙店の人が言ったとおり、型番は確かに同じでも、厚みや触感が少しずつ異なり個性が違います。印刷各ページに対してロール巻も指定して、ばらつきをコントロールすることにしました。
 遊び紙を多く入れることにしたので、10m切っても枚数が足りませんでした。また時間を見つけて買ってきて切らなければなりません…
 今回、これまでになく材料費がかかっています。今度の本は高い本になります。とても『雲捕獲記録』のような値段ではできません。
greetings from here -cutting paper
 表紙の紙もカットしました。かっこいい染め和紙で、表紙一枚ずつが違う個性になります。
greetings from here -cutting the cover paper
 そして、本日の入稿。この和紙に対しては活版印刷します。『雲捕獲記録』を印刷した海岸印刷は、スケジュールが既にいっぱいなので、海岸印刷も、また私がタイトル用活字をばら買いする東銀座の中村活字さんも紹介してくれた“大将”の所へ。ちょうど2週間前に、その「弘陽」へ、中村さんに連れていってもらって、本文紙などのテスト印刷は済ませていました。テスト印刷で、紙が軽すぎてインク面に貼りつくのを、いちいち手で慎重にはがし取らないといけないという超しちめんどくさい作業になることが判明しました。それでも引き受けてくださった“大将”三木さんに感謝。それから私が紙をカットして重しをしてテキストも確定して、と印刷準備をするのに2週間かかったというわけです。今日は、小雨の中、カット紙と原稿を持っていって、マージンや合わせ位置などを確認。印刷所の場所は、新富町~八丁堀の間くらい、銀座から歩いて10分ぐらいの町中で、付近は散歩に飽きなさそうなおもしろいエリアです。今日は帰り道に築地本願寺に出ました。伊東屋で、『クレナイヨモギと二人の夜』(またもや品切れ寸前で増刷)用の洋紙を買って帰りました。
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