2008年7月2日

「Gallery Shop ノラや」に『寒中見舞』通常版・特装版そろいました

 『寒中見舞』の表紙色がもっときれいに見えるよう、外で写真を撮ってみました。背景が夏です。本を作っていると、自分の中で時間が止まっています。今日はこれから、たとうに紐をつける作業をします。
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 「Gallery Shopノラや」の言壺コーナー、充実しています。ノラやさんは、今月あたりにプチ改装をして、ギャラリーでお茶とお菓子もいただけるように、もっとゆっくり座れるスペースも作るそうです。
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 さらに、特装版も納品しました。写真でうまく表現できないのは、色もそうですが、それよりも「ページのゆらぎ」。紙を重ねたことにより、めくっている間はぼんやりしていて、めくり終えた時に焦点が合うようになっています。そのことを伝えるのは難しい。ぜひ、現物を手に取って、めくってみてください。本の軽さ。函の触感。蓋の手ごたえ、等々…。
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 京都の恵文社一乗寺店にも、近日中に通常版を納品する予定です。通販も好調です。

 さて、『超短編の世界』。「峯岸可弥」って誰かと思ったら「みねぎし」君でした。漢字になっていると誰かと思った。超短編でまるごと一冊。濃くて短くてもっと読みたい。
 《異形コレクション》第40巻『未来妖怪』も、校了だそうです! 10日ごろから本屋店頭に並ぶとか。私の超短編が、こちらにも収録されました。井上雅彦監修・光文社文庫。順調すぎて怖いぐらい。一気に形になりました。続けるってすごいことだな。  

2008年6月24日

「Gallery shop ノラや」でお求めいただけます

 高円寺は「Gallery shop ノラや」に『寒中見舞』を納品しました! 他にお店には、通販でも残りわずかとなっている活版豆本『雲捕獲記録』と、金箔押しを施した『海潮音』豪華版が置いてあります。『寒中見舞』の刷りページも入れましたので、ページの重ねの仕組みがおわかりいただけると思います。近日中に、活版便箋と宛名シールも納品される予定です。ぜひ高円寺ノラやへお立ち寄り下さい。
 お待ちかねの「本の手帳」特別限定版も、もうすぐ校了です。
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 さて、仕事場を半日抜け出して、山崎曜さんの展示「抜本的」に行ってきました。『手で作る本』の続編『もっと自由に! 手で作る本と箱』の未綴じ本を入手。前の本はクールだと思いましたが、今度の本は、もっとポップなかんじです。
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 未綴じは、作るまで読めないので、前の本に載っていたやり方で綴じることにしました。かがり台が必要なくて早くできて開きがよいといえば… 最近凝っているロングステッチ製本(『豆本十二ヵ月』はこの綴じです)。革を使うと『豆本十二ヵ月』と同じになってしまうので、布で、縁のしまつをしなくていいといえば… フェルト。展示で見たふかふかした布類のことも、頭に残っていたのかもしれません。天だけ、化粧断ちをせず、未綴じ本だったのよこれ的アピールをしてみました。
 しかし、豆本だと何をどうやってもかわいくなりますが、大きな本で創作するのは難しいと思いました。本文もぴかぴかした量産紙の質感ですし。後から思えば、わざと厚めの紙で裏打ちした好きな布を使ったほうがスマートだったなあと。
 ただ、この綴じのいいところは、背を糊で固めないので、表紙が汚れたり飽きたりしたら、すぐに表紙を取り替えられること。そのうち、北欧系の大きな柄布を買ってきてかがり直すかも。
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 綴じで要注意なのが、最後の折丁が4ページなこと。折丁は必ず二枚以上重なった紙を使わなければならないということは知っていましたが、豆本だと大丈夫だったので、途中に白い紙が出てくるのはうざったいなあとそのままかがってしまったら、本文、少し切りました。やっぱりそのうちかがり直し?
book
 山崎曜さんのホームページは、7月1日に新規オープンするそうです。

2008年6月18日

New minibook "Greetings from Here"

 できてきました。表紙は、藍と松煙による染め和紙。二つと同じ表紙はありません。本文の中に貼り込んだ雪の結晶の、和紙数枚分の厚みのために本の真ん中部分が微妙に膨らんでいます(1mmもない話ですが)。そのために、綴じ糸を強く引くと小口側が開いてしまうので、糸をあまり強く引かないようにしています。
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 並装版は、たとうがつきます。杉皮紙の白っぽいのと茶色い繊維の多いの二種と、内側に紺の雁皮紙を組み合わせています。
magazine
 たとうの印刷では、杉皮紙の中に漉きこまれた堅い木のかけらに、たまたま活字がぶちあたって、途中から「r」の文字が欠けてしまいました。急遽、紙を買ってきてすぐ刷り直してもらいました。1/3ぐらい紙が無駄になってしまいましたが、印刷しているその場で気づいたのでよかったです。
greetings from here
 『寒中見舞 Greetings from Here』は、あと一週間のうちに、ショッピングカートに入れますので、もう少しお待ちください。作るだけで今は手一杯でへろへろです。材料費・印刷費が今回はかなりあり、並装は15,000円です。同じ印刷所の、オリジナル便箋(320円・10枚5色入)と、宛名シール(150円・6枚入)を一緒にショッピングカートに入れる予定です。「活版印刷の実物を手にしたい」「活版印刷のステーショナリーを使ってみたい」という方に、ぜひ!
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magazine
 『寒中見舞』の進行がずれこんだため、涙の同時進行にならざるを得なくなっていますが、『豆本十二ヵ月』もちゃくちゃくとやっています。一昨日は貼りこみタイトルの金箔押しをしていて、腕が筋肉痛になりました。革相手は力が要りました。活字を熱しすぎて派手に溶かしてしまったので、また活字を買いに東銀座へ行かなくちゃ…。
greetings from here

2008年6月13日

BOAO紹介と、Greetings from Here -binding3

magazine
 また制作にはまっていて、こちらでのご案内が遅くなりました。今月7日発売マガジンハウス「BOAO」p.157「今月の実物大」に『T-DOLL』と『雲捕獲記録』ふわふわが紹介されています。ぜひご覧下さい!
 『寒中見舞 Greetings from Here』は、ようやく表紙がついてきましたよ。目打ちを使う作業は、うるさいので、昼間にやっておいて、夜に絹糸で綴じてゆきます。
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 表紙をつける時、4つの角を落とします。紙の切れ端も、立派な楮ですごくしっかりしています。この半年「ルリユール工房」へ毎週通って製本を習っているというのに、今度のコンペ作は、和本なので、ルリユールで習ったことはぜんぜん使いません。和本は、「田中栞一日製本教室」で習い、そのままだとむろん忘れるので『古典籍の装丁と造本』という本を参照し、一日製本教室で自分が作った本と見比べて記憶を新たにしてやっています。豆本で、ふつうの本と違って、どこが難しいかといえば、押さえる所が小さいことです。
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2008年6月7日

「ひと」欄紹介~「寒中見舞Greetings from Here」制作

newspaper
 いろいろあって、こちらでの紹介が遅くなりました。5月29日に、しんぶん赤旗の「ひと」欄に紹介されました! ノラやで、「寒中見舞」特装版を手にしたショットです。(「寒中見舞」はノラやにまだ納品していません。このブログでご存知のとおり作っている最中ですから。)
greetings from here -cover material of regular edition
 さて、制作は、ショックなことが判明しました。1ページだけ、10枚たりないです。ちょうどそのことがわかる前日、印刷所から電話があって「組版壊しちゃっていいですか」「どうぞどうぞ」という会話をしたばかり。翌朝電話したら、むろん壊しちゃってました。これは何の法則でしょうか。三木さんは優しいので、もう一度組み版をしてくれるとすぐ言ってくれました…。でも、同じに位置あわせできるとは限らないし、季節も違うのでインクののりも同じとも限らないそうです…。
 もうすぐ出す「本の手帳」特別付録限定版「豆本十二カ月」の進行や、豆本フェスタの計画やらで田中さんと電話、その際にそのことを言うと、「そうして異装版が生まれるのね~」と。なるほど、こうして生まれるのだ。
 ショックはともかく印刷所へ行くために、たとうの用紙も準備。特装の箱は、杉皮紙のごついほう2種を使っていますが、並装のたとうは、杉皮紙のやさしいほう2種でいきます。
greetings from here -cover material of regular edition

2008年6月5日

寒中見舞 Greetings from Here -binding2

 前回机よりもだいぶん片付いたでしょう。幸い、ここ数日は集中して作業が進みました。半分くらいの冊数の仮綴が終了。綴じる前と、綴じた後、ページを確認しています。紙が薄いので、二枚同じページがくっついているということがままあります。この本は、手紙のように読んでほしくてわざとページ番号を入れていないので、「遊び紙が一枚、二枚、重ね紙が一枚、二枚…」と確認していますが、これが曲者で、「羊が一匹、二匹…」と同じ効果をもたらすので、地味な戦いとなります。綴じたこよりを潰すために、新らしい金槌を買ってしまいました。これまでの金槌は大きすぎて、いろいろ潰しすぎるので。これならどうだろう。
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 天地小口は化粧断ちなし。背側だけ化粧断ちをしています。今回は、ごみ箱の中も「ストイック」。寒々しいです。
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2008年6月3日

寒中見舞 Greetings from Here -binding

 『寒中見舞 Greetings from Here』は、ようやくここまで来ました。紙が薄いからか、ページをはめるだけでも一日以上。
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 数ヶ月にわたる作業の結果、ようやく全てのページが準備できました。一ページずつ取って組み合わせるだけでも三日。やはり、本の中で、一番大事なのは、本文ページなのだとよくわかりました。これを作っているから私は時間がかかるんですよね。
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 仮綴じは一日で二十四冊できました。この調子で終わらせよう。傍らに『豆本十二ヵ月』の試作品が積みあがっています。こっちをしている間はそっちは待機中という一馬力です。本を作り終えるまで自由の身ではありません。
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2008年4月16日

Greetings from Here

2008年ミニチュアブック・コンペティションにエントリーしました。
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「活版凸凹フェスタ2008」に出品します。期間中、組版や印刷ページは常時ご覧いただけます。赤井の在席日のみ完成品をご覧いただける予定です。在席予定:5/4, 7, 12 >>言壺

2008年4月10日

Greetings from Here

 怒涛のフィニッシュでかなり呆然自失状態です。ぎりぎりでコンペティションに提出しました。郵便局に確かめたら、最近は税関が厳しくて以前よりも時間がかかることがあるとわかり、そこから急ぎました。
 下は、ここ十日ばかりの作業です。まずは、蝶番の釘を、ドライバーの先で押し込む。
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 そのままだと抜け落ちてしまうので、裏から瞬間接着剤で固定。
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 釘の先端と瞬間接着剤で飛び出した部分を、一枚でカバーして、縁は継ぎ目が出ないよう水切り。上からもう一枚貼ります。
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 その反対側は赤い毛足の長い布の紙で。
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 そのドアに対して函を組み立て。
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 内側の紙を順に貼っていきます。
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 外側の函を組み立て。
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 この期に及んで、重要な変更を施すことに決定。函の中に光を入れるため、窓を開けることにしました。これが函に命を吹き込むことになるはず。天才的! と思ったのも束の間、シリコン樹脂の成形に一日かかり、その後はきゅうに天候が変わって、寒くなってなかなか固まらず往生しました。
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 函の中をセット。
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 シリコン樹脂の「透明粘土」は、まだできて2年の製品なので経年変化は2年しか観察していないそうですが、湿度温度の影響を受けず、数十年は持つだろうと考えられるそうです。考えられる変化は黄ばむこと、これは光の影響で起きるので、暗い所に置いておいたら最小限に抑えられます。
 というわけで、長持ちする素材だと考え、もう少し大胆に使うことにし、函ばりのタイトルも凍りつかせました。
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 ともあれシリコンが無事に固まって、乱反射する氷のような光を函に入れられました。蝶番なども反射して深い函に光が入ることになります。一緒に映っている本は、背側を締めすぎて小口が開いた失敗作です。
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 これ以降は、必死に作っていたので写真はありません。今度は、いきなり出来上がった写真を貼ります。なんでこんなことに? という問いが何度も浮かんでいました。

2008年3月31日

Greetings from Here -tytle

 活版印刷「弘陽」へ、函タイトル印刷にだけ行ってきました。
greetings from here -title printing
 楮の手染め和紙に印刷しました。高い豆本になってしまって、どうしようと思っていますが、作業はいよいよ大詰め。フィニッシュに向けて突っ走ります。
greetings from here -title printing
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豆本作りワークショップ「豆本の午後」
ギャラリーバーノラや(高円寺)
4/27(日)13~16時
材料費+講師料+フリードリンクと手作りおやつ+朗読(栗田ひづる友情出演)込 4500円
予約は今すぐメールで! am☆miobox.jp (☆をあっとまーくに)

2008年3月30日

Greetings from Here -box

 函は最終調整して、いよいよ大詰め。幅と深さ双方でサイズを変更し、修正を阿呆みたいに何度もやって、本番用厚紙をカット。工数表を作ってみたら、組み立てるだけで20くらいもの工程。
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 土曜日は、お天気がよく、人は皆花見に出かけてしまっているようで、ふと我に帰ると、一人で部屋に閉じこもって作り続けているのがなんだか寂しかった。ところが、エンピツを作るというミッションのため、急遽、花見に行くことになった。むしろ花の下の地面ばかり見て歩いたのだが、桜の小枝で小さなエンピツができた。
greetings from here -working for the box
 メモを元に造形した先日の焚き火は、乾いて固まった。よかった。
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豆本作りワークショップ「豆本の午後」
ギャラリーバーノラや(高円寺)
4/27(日)13~16時
材料費+講師料+フリードリンクと手作りおやつ+朗読(栗田ひづる友情出演)込 4500円
予約は今すぐメールで! am☆miobox.jp (☆をあっとまーくに)

2008年3月27日

Greetings from Here -box

 「一日、何時間豆本を作りますか?」と時々聞かれます。「8時間です」と即答していますが、このところはそれ以上やっていると思います…。昨夜、薪を組み上げました。この木は、うちのベランダに転がっていた木です。植えた覚えはないのに勝手に出てきた芽から木が育ち、大きな鉢に植え替えてやろうとしたら立ち枯れてしまい、抜いて外壁に立てかけてそのまま乾燥した、つごう三年ぐらいかかって自然にできた木材です。年末にピラニアン鋸(一年越しでついに出番)でカットしてありました。それを焚き木として組みました。
greetings from here -working for the inside of the box
 一斉に点火しました。
greetings from here -working for the inside of the box
 シリコンゴムを原料とした「透明粘土」(ハンズで買いました)に絵の具を混ぜて、薪をぼうぼう燃やしました。作り物なのですが…、焚き火に詳しそうなアメリカのおじ様方にもできるだけリアルを感じてもらえるよう、昨日ウェブで焚き火の画像をたくさん見て、透明粘土は初めてですが、いや粘土造形自体こどもの時以来ですが、気合で全てを解決しようとしたという。
greetings from here -working for the inside of the box
 シリコンが固まるまでの、作業可能時間は春だと約4時間。最初はゴム手袋をして練り始めましたが、形づくる段になると何もできないので直手で…。毎日やっていたら体に悪そう。11作って集中力の限界。(特装版は10です。自分用には番外を作ろうと思っていましたが、そんなにたくさん作れないので、最終試作1に自分用番号入1を取るつもりです。そのほか、英訳編集のラリーさん用に1、応募用に1必要なので、販売可能数が7…。予約は今すぐメールか電話で。既に御予約いただいています。)最後に、余った素材を、余った枝に無造作にくっつけたらそれが一番いい出来(写真手前)に見えたというのも、そうしたもんですね。
greetings from here -working for the inside of the box
 まだ余ったのでトルマリン岩に。乾燥に一日以上必要。おなかがへります。コースターはノラやで、湯のみはぽっぽやさん。
greetings from here -working for the inside of the box
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豆本作りワークショップ「豆本の午後」
ギャラリーバーノラや(高円寺)
4/27(日)13~16時
材料費+講師料+フリードリンクと手作りおやつ+朗読(栗田ひづる友情出演)込 4500円
予約は今すぐメールで! am☆miobox.jp (☆をあっとまーくに)

2008年3月26日

Greetings from Here -page, box

 調べ物のためにパソコンを立ち上げました。最近の検索ワード: ドーサ引き、こんにゃく糊 今日は「炎」を調べます。
 昨日の作業
greetings from here -working
 ガンピに紙片を貼り付ける実験をまた繰り返していました。霧を均一に全面に吹いて、色紙を貼る方法(下右)をいったんは採用と決めたのですが、その後で、表裏違う色の紙を貼り付けてみて却下。その後で、紙のシャリシャリいう音がたりないと感じて、霧を吹かずに糊づけしてみる実験。両側から紙片を貼って効果を見る実験。さらに、もう少し淡いトーンの色紙を貼り付けてみた。コピー紙のようなパルプ紙だとガンピに載った時にぺたっとしてしまって違和感がある。和紙をガンピに貼るとふっくらしすぎる。ガンピをガンピに貼るのはものすごく困難なうえに溶け込みすぎてしまう。
greetings from here -working
 その一方で、松煙(しょうえん)で黒く染められた紙の、黒が手にくっついてしまうので、紙の下処理として、表面に糊をコーティングした。
greetings from here -working
 ふと気がつくと、作業スペースがどんどん小さくなっていた。
greetings from here -working
 畳の上にもいろいろ増殖…
greetings from here -working
 豆本を二日ぶんくらい集中して作っていたからか、今日を木曜日だと勘違いしていて一日得をした。余裕ができたので朝は机をまず片付けた。道具がずらりと増えているよ… 手が空いたら道具ケースを作りたい。
greetings from here -working
 それからまたがんばった。自分で言うのもなんだけど、すごいのができつつある。こういうのを作りたかった! 「喪」の気持ち、人を思う気持ち、自然、救い。すごい密度になっている。大変だ。
greetings from here -working
 花が今年も咲き始めたようだけれど、二月の寒々しさの中に自分の時計を止めている。しっかり休憩も取った。さて「炎」を調べなくては。
greetings from here -working

2008年3月24日

Greetings from Here -folding

 『寒中見舞 Greetings from Here』、手を休めてはいませんでした。ずっと折っていたので、ひたすら紙が散乱している写真です。
greetings from here -folding
 白の遊び紙だけでも、ロール紙4mを切って700枚ぐらい準備しました。あと100枚追加が必要になりそう。本文紙は楮の入った機械漉きです。和紙の型番は同じでも、繊維の流れる量などが微妙に違い、パリパリしていたり、密にふっくらしていたり、少しずつ変わっています。一巻きごとに違うので、できるだけ同じ風合いのものを買い足してはいますが、自分で番号をつけて管理しています。遊び紙はロールNo.5。
 ここまで細かくしてよかったなと思ったのは、印刷の時。人間の指先でわからなくても機械のほうが感度がよく、位置ずれが発生したので、ロールNoに合わせて微調整しました。
greetings from here -folding
 折り目が落ち着くよう、本の間に挟んでしばらく置いています。
greetings from here -folding
 綴じの勉強。上から時計回りに、田中栞製本教室で自分が作った本、技術書、神田で入手した袖珍本。がんばります。
greetings from here -folding

2008年3月10日

"Greetings from Here" -binding start

 『寒中見舞 Greetings from Here』のために、ひたすら紙を切る日々でした。
greetings from here -cutting paper
 印刷は3/4に既に終了しました。それ以来、家にいて、足りない紙を切り、やはりまた買い物に行かなければいけないことも判明しました。花粉飛来と降雨の間を縫って行かなければいけません。印刷は、いろいろな失敗(印刷時、折る時点、製本段階等で)を想定して、少し多めに刷ってもらいました。
 印刷に入る時は、「コンテスト応募作です」と三木さんへプレッシャーをかけてしまったのですが、このへらへら和紙たちの印刷が終わった時には「印刷はベストを尽くした! 次は綴じですね」と見事にプレッシャー返しされました。
greetings from here -printing finished
 どきどきしますが、少しずつ折り始めました。
greetings from here -binding start
 紙の両面の重なり具合を確かめつつ… この折り作業がしばらくえんえんと続くと思われます。十八枚+遊び紙ぶん… 和紙がたいそう薄いのでさして分量がないように見えますが、しっかり枚数はあります。
greetings from here -binding start
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■イベント予定 追加!
3/11(火)~16(日)三越千葉店8階・特設会場
   「カルチャーセンター千葉フェア」に豆本を出品

5/2(金)-12(月) 「活版凸凹フェスタ2008」 主催:朗文堂 アダナ・プレス倶楽部
  11:00-18:00(最終日は17:00まで)CCAAアートプラザ/ギャラリーランプ2・3
  東京都新宿区四谷4-20 四谷ひろば(旧四谷第四小学校)A館
  「弘陽」ブースより新作『寒中見舞 Greetings from Here』を出品予定

2008年2月27日

"Greetings from Here" -now printing -by Hiroshi Miki, Koyo

 『寒中見舞 Greetings from Here』が印刷に入りました。
 組版が終了したので、私は毎日印刷所に行っています。
greetings from here -printing
 校正。単語間のアキも細かく調整。ピンセットで。
greetings from here -printing
 組みつけた版をセット。インクも盛って印刷の準備。
greetings from here -printing
 活字組版と手動(手きん)活版印刷は、弘陽の三木さんにお願いしました。インクを円盤に伸ばします。
greetings from here -printing
 本文紙は、風でひらひらと舞い散る薄い和紙。ベテランの手で、一枚ずつセットされます。
greetings from here -printing
 レバーを手前に引くと、インクのついたローラーが版面につき、ローラーが上へ上がって、インクのついた版面に紙が押し付けられます。
greetings from here -printing
 これで印刷されるというわけです。今回の薄い本文紙の場合は、この状態でいったん停止。
greetings from here -printing
 ピンセットで注意深く紙を引き出します。こうしないと、紙が版面にくっついてもっていかれてしまいます。一枚ずつ、こうして印刷しています。十八台×八十部。気が遠くなるような手間です。
greetings from here -printing
 印刷位置を常にチェック。このチェックのため、私は毎日印刷所に行っています。私は校正後のチェック、刷り出しの位置確認、インクの濃さ、刷ってしばらくしてからずれていないなどかもまた見ます。
greetings from here -printing
 そんなある日の作業机。
greetings from here -printing
 試し印刷がぱらぱらと。
greetings from here -printing
 今度の本は、いい本になります。明日も印刷所に行きます。
greetings from here -printing

 在廊2/28(木)17:00-20:00  2/29(金)は『言壺 赤井都 豆本展』最終日です! 最終日も20時までです。

2008年2月12日

『寒中見舞』 制作 "Greetings from Here" -cuting paper

 今日は記念すべき日です。『寒中見舞 Greetings from Here』を入稿しました!
 それに先立つ準備は、11月からじわじわと個展の合間をぬって進めていました。テキスト準備と素材探し、買い物、用紙カットです。
 テキストを推敲している時間は、写真には写せない時間ですが、かなり時間をかけています。今回はアメリカ人のラリー・サイドマンというアーティストと、メールを通じてコラボレートしました。1月になってテキストが固まってきたので、テキストレイアウトを4案ぐらい作って比較検討。
greetings from here -layout
 2月になってデザインイメージも固まったので本文紙をカット。トータルで10mのロール紙を、手前に置いてある豆本紙サイズに切ります。つまり200mぐらいの距離を、定規にカッターを当てて切っていくことになります。新調した1mのステン定規が活躍、これなしではとうてい無理でした。加えて、巻きを伸ばすために、最高級クラマタ式噴霧器(1万円弱)を買ってしまいました。その他の霧吹きでは、出る霧が均一ではないのでうまくいかないことを身をもって体験しました。
 そして、和紙素材のばらつきもよくわかりました。10mの分量がある一巻きがなかったので、3種のロールを合わせ買いしましたが、和紙店の人が言ったとおり、型番は確かに同じでも、厚みや触感が少しずつ異なり個性が違います。印刷各ページに対してロール巻も指定して、ばらつきをコントロールすることにしました。
 遊び紙を多く入れることにしたので、10m切っても枚数が足りませんでした。また時間を見つけて買ってきて切らなければなりません…
 今回、これまでになく材料費がかかっています。今度の本は高い本になります。とても『雲捕獲記録』のような値段ではできません。
greetings from here -cutting paper
 表紙の紙もカットしました。かっこいい染め和紙で、表紙一枚ずつが違う個性になります。
greetings from here -cutting the cover paper
 そして、本日の入稿。この和紙に対しては活版印刷します。『雲捕獲記録』を印刷した海岸印刷は、スケジュールが既にいっぱいなので、海岸印刷も、また私がタイトル用活字をばら買いする東銀座の中村活字さんも紹介してくれた“大将”の所へ。ちょうど2週間前に、その「弘陽」へ、中村さんに連れていってもらって、本文紙などのテスト印刷は済ませていました。テスト印刷で、紙が軽すぎてインク面に貼りつくのを、いちいち手で慎重にはがし取らないといけないという超しちめんどくさい作業になることが判明しました。それでも引き受けてくださった“大将”三木さんに感謝。それから私が紙をカットして重しをしてテキストも確定して、と印刷準備をするのに2週間かかったというわけです。今日は、小雨の中、カット紙と原稿を持っていって、マージンや合わせ位置などを確認。印刷所の場所は、新富町~八丁堀の間くらい、銀座から歩いて10分ぐらいの町中で、付近は散歩に飽きなさそうなおもしろいエリアです。今日は帰り道に築地本願寺に出ました。伊東屋で、『クレナイヨモギと二人の夜』(またもや品切れ寸前で増刷)用の洋紙を買って帰りました。

2008年1月6日

完成

『淑女のノート』『紳士のノート』函作り続きです。函作りが、長かった… 
手作りの豆本
 リボンに、マグネットボタンの片方を取り付け。長すぎる爪を少し折りました。
手作りの豆本
 マグネットボタンの片方を、函に取り付け。この写真を撮った後で、金属の厚みを考慮しクラフト紙も削りました。
手作りの豆本
 作業の半分は製図とカットです。函の外側も準備し、組み立てます。
手作りの豆本
 リボンの取り付けのために、またもや削るはめに。
手作りの豆本
 スキバルの厚みもあり、完全にフラットというわけにはいきませんでしたが… やらなかったよりはずいぶん変わりました。
手作りの豆本
 蓋がこのままでは味気ないので、フレームを作りました。ぴったりテレホンカードサイズ。厚手の紙一枚入る厚みにしました。これを10作って2時間。
手作りの豆本
 フレームを取り付けた! 一応の完成。
手作りの豆本
 フレームの中には、好きな写真でも、記念のチケットでも、何でも入れてくれればよいと思いますが、デフォルトで何か入れておこうと、これまでに私が撮った写真の中から、合いそうなものを白黒でプリントアウト。これは単なるコピー紙です。
手作りの豆本
 『紳士のノート』函 収録した話にちなみ、観覧車や湖など。ロマンティック。貼り込み切手にも合わせて。
手作りの豆本
 『淑女のノート』函 観覧車や公園、樹木など。
手作りの豆本
 できました。
手作りの豆本
 長丁場でした。無事、個展に新作が間に合いました。