2016年7月22日

「漂流線」みずのそらで、開催中。7/24日曜18時まで

暑かったり涼しかったりしていますが、連日お客様に来ていただいています。ありがとうございます。

赤井都による「漂流線」を作るワークショップ開催
7月23日(土)13~20時
7月24日(日)13~18時
受付は終了時刻の約30分前まで
所要時間30分~ 3000円
予約不要・随時受付

印刷の過程で出たヤレ紙を用いて、ご自分の「漂流線」を作っていただく製本ワークショップです。

みずのそら
みずのそら
一見、複雑に見えますが、製本の構造としては、簡単な折本です。
堅い台紙(5cm四方にカット済み・これも製本の過程で出た紙です)を、丈夫な紙(寒冷紗と貼り合わせ済)で継ぐだけの、簡単な構造です。大きさが決まったパーツをボンドで貼る作業です。最初に作業のコツを伝授しますので、初心者でも20分くらいで組み立てられると思います。使う道具もシンプルです。

簡単な折本ですが、考え始めると、いくらでも時間をかけられる奥行のあるデザインでもあります。
基本の構造を、斜めにずらして貼った例と、途中で一度向きを変えた例が、写真の作例になります。
たったこれだけのことでも、複雑さが増します。
ご自分の「漂流線」は、どんな向きに進むでしょうか?
ちなみに「漂流線」とは、今回の展示の造語なので、決まったものはありません。

ストラクチャー部分を組み立てたら、その上に、ヤレ紙を好きなようにペーストして、本の中身を作ります。
作例では、本の中身も折りたたんで、本の中にもう一つ小さな本があるような作りになっています。
スクリューポンチで両端に穴をあけて、糸で絡めれば出来上がりです。

今回は、私の考える「漂流線」のイメージそのままにいきました。
製本で、おもしろいことができるよと言いたくて。
立体になるだけで、見える角度が違ってきます。
今回、メンバーからヤレ紙を提供していただきました。
紙を破ったり折ったりすると、紙がどんな紙か、芯まで見えるし、やり方によってはきれいでない見え方もするので、いいのかなあ……と思いながら、力を抜きながら遊んでみたものがこれになります。いいのかなあ……。
15セットくらい準備しました。
作業スペースは、展示スペース壁奥のソファと丸椅子で、一度に4人取り掛かることができます。カフェではお飲物とかき氷をお楽しみいただけます。お友達とも、お気軽にどうぞ。

みずのそら(撮影橋目)
展示のようすです。水の庭に対面する展示室です。
みずのそら(撮影橋目)
雁皮紙に3回刷って、枠に貼ってあります。インクの透け感と、薄い和紙のぴんとした張力を感じて下さい。
みずのそら(撮影橋目)
新作のページです。1ページだけの販売もしています。
みずのそら(撮影橋目)
新作『孤独』は、革と12金、古和紙などでできていて、マグネット内蔵の表紙とケースが鎧のように開閉します。
みずのそら(撮影橋目)
1月の個展で出した『航海記』も、漂流線のイメージそのものです。
みずのそら(撮影橋目)
たとう付か、たとうなしか、お選びいただいて、その場でお持ち帰りいただけます。
みずのそら(撮影橋目)
『月夜のまひる』も手に取れる見本を出しました。
みずのそら(撮影橋目)
びんに入って漂流するイメージで、一千一秒物語も見られます。
みずのそら(撮影橋目)
一緒に出している活版メンバーの新作がまた、いいです。
みずのそら(撮影橋目)
活字を使った新境地が見られました。
みずのそら(撮影橋目)
限定かき氷は果物たっぷりな雰囲気で。
みずのそら(撮影橋目)
カフェスペースに、参加メンバーによる漂流線参考図書も並んでいるので、お見逃しなく。
みずのそら(撮影橋目)
展示壁奥スペースで、ワークショップを行います。


2016年7月14日

「漂流線」出品予定一覧

「漂流線」
2016年7月16日(土)~7月24日(日)13:00~20:00
※18日は17時半まで、最終日は18時まで、19日(火)休み
GALLERYみずのそら(杉並区西荻北5-25-2)

赤井都出品予定作品リスト

『孤独』
種田山頭火『草木塔』より
金属活字印刷、ドライポイント
和紙、山羊革、12金
限定4部
マグネットを埋め込んでいます。心臓ペースメーカーに近づけないで下さい。
Book size: height 62mm, width 74mm, depth 27mm

『孤独』抜刷
金属活字印刷、ドライポイント
1ページだけの販売もします。
薄い雁皮紙を使用しています。破らないようにご注意下さい。

『航海記』
特装版(完売) 参考作品

『航海記』
たとう付、たとうなし
金属活字グラデーション印刷、ドライポイント
和紙、レジン、プラスター、砂

『月夜のまひる』
表紙と見返し金属活字印刷、半革装

稲垣足穂『一千一秒物語』抄 『どうして酔よりさめたか?』
凸版印刷、総革装

18日閉場後、朗読ライブイベント有「漂ふ鳥・迷ふ鳥」
23日、24日 赤井都による「漂流線」を作るワークショップ開催
期間中、カフェにてあゆみ食堂の特製かき氷をご用意しております(数量限定)

2016年7月7日

東京工芸大学で

『孤独』制作はまだまだ続いていますが、革を貼って乾かしている最中に、中野へ行って東京工芸大学で、特別講義とワークショップをしました。きれいな校舎で、クリエイティブな環境。学生さんたちさすが優秀で、こちらの説明を理解されて、みごと基本の中綴じを作られました。私も楽しかったです。ありがとうございました。
このホームページの中にメールマガジンもありますので、(時々発行が不規則ですが)常に見に来るのは忘れそうとかなら、よかったら登録利用してみて下さい。
違う色や順番の組み合わせで、世界に一冊の本が28冊できました。
豆本製本ワークショップ
豆本製本ワークショップ
豆本製本ワークショップ

2016年7月1日

『孤独』制作中です

FAQである、「この本を作るのにどれくらい時間がかかるんですか?」を、今回の作品に関して、まとめてみました。まだ途中経過ですが、十分長くなったので、ここまでのぶんを。

2015年8月30日 『月夜のまひる』の試作を見せた後で、「私が次の次に作りたい本のタイトルは『孤独』、内容は種田山頭火からの抜粋」と、みずのそら展示企画の集まりで言った。展示タイトルは『漂流線』。
4月8日 それまで2年かけて描き溜めたデザインスケッチを元に、『孤独』の試作を「手で作る本の教室」で行った。今回の造形は比較的容易に思われた。
3月9日 ノンブル用欧文数字活字を発注した。
4月14日 収録句の選定。短冊に手書きして並べ替えて決めた。
4月19日20日 前の活字作品(『航海記』)を解版して、『孤独』の文選、文字組をした。
4月22日 和文活字の足りない文字を借りに印刷所へ行った。
4月25日 欧文活字の足りない文字を発注した。
5月5日6日7日 旅先でスケッチ、松葉と草木、雲、たき火。
5月31日 使用紙を選定しつつ、印刷方法を考え、ページの中への文字と絵の配置を模索するうちに、4月8日の試作から全く離れることを決めて、新しいデザインの1ページを作った。
6月2日 ページレイアウト試作。
6月3日 ページレイアウト試作の直し、挿絵ラフスケッチ。
6月7日 革、フェール、金を発注。
6月14日 束見本制作。活版色校刷(青、金)をして、透明感のある緑青を使うことに決めた。
6月15日 たとう試作。
6月16日 12~18時 活版組版解版しながら印刷 和文8ポイント。各20枚。
6月17日 9~19時 活版組版解版しながら印刷 欧文6ポイント。各20枚。
6月21日 枠の手裁断。
6月22日 枠を切る続き。
6月24日 まだ枠を切って、ようやくフレームは終わった。これ以上枠を切れないので、制作部数は4部に決めた。
6月29日 ドライポイント 彫11種 刷り3種各7枚。
6月28日 ドライポイント 刷り4種各7枚、マグネット発注。
6月29日 ドライポイント 彫3種 刷り9種各7枚。
6月30日 足継ぎ。
7月1日 製本開始。綴じ、表紙ボールと函ボール裁断、見返し紙と函の紙の選定、古い紙を和紙で裏打ちした。ネル染め。

これ以降、7月15日の『漂流線』会期前日まで、製本、製函予定。