2018年3月20日

ルビ付き活版の小さな手製本

たくさんのご参加ありがとうございました。東京都人権プラザ企画室『世界人権宣言』に親しみながら豆本を作ってみよう、なんと33人もの方が参加されて、楽しく手を動かして小さな本を作り上げました。オリジナルキットを使用しても、自分だけの一冊になったのが、手づくりの不思議ですね。皆さまの笑顔、ありがとうございました。私の一冊はたとえばこんなかんじでした。私が当日作った本は展示もされるそうなので、近々立ち寄る機会がありましたら覗いてみて下さいね。

豆本ワークショップ 豆本ワークショップ 豆本ワークショップ 豆本ワークショップ
さて、東京堂書店での豆本委託販売は、この3月をもちまして終了します。長らくありがとうございました! ずいぶんたくさん売っていただき、買ってもらって、ご縁をありがとうございました。
そして、昨日はLe Petit Parisienへかがり台を寄贈してきました。立派なかがり台、人から人へ引き継がれ、プチパリが私の後の4人目の持ち主さんになります。企画展示のない時には、奥の工房から手前の図書室の方へ出すこともあるとか。大きな本のかがりにぜひ参考にされて下さい。

2018年3月1日

小さな蔵書票ブックケースと、大きな本の修理

文庫本に貼る小さなサイズの蔵書票のご注文をいただき、函つきで作ってみたりしていました。活版印刷や函づくりって、楽しいものです。綴じがあると本だけれど、綴じがなくても楽しめてしまいます。この函は天地11cmで、蓋はマグネットで吸着します。

さて、大きな本の修理と保存を一年ぶりに、曳舟で行いました。一人だと大変なので、今回はボランティアを募って、5人+見学の方、記録係さんなどにご参加いただきました。
こんなふうに、背の外側や内側が切れてしまっていたりしていました。製本テープで持ち主ご本人が応急処置を施されたものは、逆側の見返しが切れてしまったという、修理が修理を呼ぶパターンになってしまっていたので、製本テープは取り去り、和紙を入れました。背がぱかっと外れたものには、クータを入れてから、背を戻して接着しました。





19世紀のハードカバーの本の多くは、180度開くと、表紙や見返しが切れてしまうという構造をしています。180度開いても大丈夫な本が作れるようになったのは後世のことです。本のオーナーの意向としては、できるだけ当時の装丁を残したいということがあり、180度開かなくても安全に読書できるように、この一年間で、書見台とリーブルシュポールを書斎に備えました。19世紀的不便さも楽しみながら、読書します。ただ、どうしても、外側に和紙が見えてしまう修理になったものもありました。そこで、二週間後にまた集まり、修理の糊づけの結果などを確認し、和紙を染めました。



和紙のクータも、見事に入りました。これらすべて、参加者さんたちの手仕事です。私は指示しただけです。見学のつもりだった方かもしれないけれど、手すきには仕事を申し付けて、書庫の外で、「べっぴんさんクロス」で本の小口などを拭いてもらいました。けっこうクロスを黒くする本もあって、びっくり。埃は酸性物質で本を傷めるので、除去すると良いです。土曜日を二回使った作業で、壊れかけた9冊の本が修理されて読める形になり、二段の本棚の本が、ピカピカに拭き上げられました。今年はひとまず、良かった良かった。でも本棚にはまだたくさん他の本も入っている。また来年!