Sep 09, 2026
ミニチュアブックコンペティション2026受賞

豆本『TSUNAGU 2』が、Miniature Book Societyによる2026 Miniature Book Competitionで最高賞(Distinguished Book)を受賞しました。
ミニチュアブックコンペティションは、優秀な豆本の制作を奨励するために毎年開催されている国際的な本のコンクールです。審査員たちは、創造性、素材の品質、熟練の手わざ(Creativity, Quality of Materials, and Skilled Craftsmanship)について審査します。3作品が優秀作品(Distinguished Book)として選ばれ、最高賞となります。
受賞の言葉
『TSUNAGU2』に素晴らしい賞をいただき、心より感謝申し上げます。
物語の始まりは2008年です。今はなき書店リリパットで、天地43mmの豆本『DOUBLE FACE』に一目惚れし、2万円をはたいて購入しました。1991年にFrits Knufが限定55部で発行し、両面マーブル紙はKarli Friggeによるものです。この本は尊敬と共に、幾度となく眺める大切な存在となりました。
2022年、Instagramを通じて来日した韓国の製本家から、首都圏のマーブル作家さんを紹介されました。その後1年をかけて互いのアトリエを行き来し、『DOUBLE FACE』を見せながら「両面マーブル紙を本文とした76mmの新たな作品を作りたい」と構想を共有しました。
こうして生まれたのが今作です。名作豆本を届けてくれた書店、作家同士をつないだ人、過去と現在、横のつながりが結実しました。
『TSUNAGU』は「結ぶ」を意味し、フランス語で伝統的手製本を指す「ルリユール」の語源に通じます。豆本でありながら、ページと表紙の連結に「パッセ・カルトン」の伝統技法を用い、花布を絹糸で編みました。また、自作の詩を和文活字で活版印刷して作品性を高め、ケースには書籍修復の過程で学んだ「ブックシュー」を採用しています。伝統と今、大小の本の技法も結ばれました。
技法自体は普遍的ですが、これらを連結して一冊の本とした作品を評価していただけたことは、私には大きな励みです。この栄誉ある賞をいただくのは7回目ですが、作品の本質を見極めて下さる審査に深く感謝いたします。
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