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文 赤井都
書籍設計、活版印刷、製本 赤井都
製本様式 中綴じ+折本+平綴じ+巻物
絵 150年前の木版
木版刷り 山猫や
言壺発行2023
42ページ
限定18部
函サイズH135×W88×D45mm
本サイズH120×W70×D40mm
Book Title: TO SOMEWHERE - Mix of Bindings |
『どこかへ Mix of Bindings』
赤井都の一行詩の活版印刷と、明治期の参考図書の木版挿画印刷とを組み合わせて本にしました。
一つに綴じられた本の中に、巻物、折本、平綴じ、中綴じという全ての製本スタイルを入れた、本の自由さを提案する意欲作。ノートのように余白が多く、自由に書き込みをしても良いと思って作りました。綴じスタイルの変化により、視点がリニアに本の終わりに向かっては流れません。紙と共に、思考は和綴じの中に入り込み、折本で開放され、中綴じで滞留し、旋風葉の巻物の複数の紙の間に入ります。
150年前の木版は、山猫やによって新たに刷られました。挿画の種類と配置は一冊ずつ異なります。
函は側面が革、内底が布、蓋が紙。さまざまな触感と摩擦を楽しめる魅惑的な函です。巻物の厚みを収納するための台形の側面が、非凡なシルエットを生み出し、机の上に置いた時に、中に何が入っているのだろう? と思われるでしょう。机上のその函の中には、持ち主の思考が入ると良いと私は思います。本は読まれて、そして書き加えられて完成するでしょう。函の中には、本以外の何かが入る物理的な隙間も少し残されています。
作品履歴
2022/冬、制作開始
2023/04/ギャラリーリトルハイでの赤井都個展『秘密の宝箱』と通販で販売開始。個展終了後残10部