2019年2月4日

セミオーダーを通販でも始めました

「本の形をした函に入った活版印刷蔵書票」
「お名前入りブック型の小函」
「大きな本型のボックス」
こんなラインナップでセミオーダーを通販でも始めました。私の持てる印刷や製函の技術で、少しでもお役に立てたら、こんなに嬉しいことはありません。ご注文いただいてから、納品まで、今のところ2か月くらい見ておいて下さい。
本の形をした函
活版印刷蔵書票

2019年1月16日

印刷博物館の豆本展示のようすです

2018年8月7日からの長きにわたり、印刷博物館で豆本の展示と販売がありましたが、それもついにもうすぐ終わります。2019年1月20日(日)までです!
豆本
組版と一緒の展示のようす。ほしおさなえさまからお写真をいただきました。私は、小説の記述を読んで、活版印刷三日月堂の豆本を作らせていただきました。私にとっても夢のような企画でした。ドライポイントを、貝殻を目の前に並べて夢中で刷りました。製本は、クラシックな形ながら、紙が固いのがチャレンジでした。印刷博物館に出させていただいたことは大きな記念になります。豆本が日本でもレアブックの一員として認められますように。

2019年1月9日

2019年が始まりました。本年もよろしくお願いいたします

昨年2018年は、大きな節目の年だったと思います。アメリカに行って、これまで10年来のメールでのおつきあい、作品でのおつきあいの人たちにリアルで会い、話し、食事を共にし、車で送ってもらったりお世話になりました。豆本がつないでくれたご縁が、人間関係までも連れてきてくれました。初めて会うのに、お互い知ってる。とても不思議な気分でした。
そしてもう一度、海外へ出る機会があり、アラブ首長国連邦で新しい豆本友達ができました。
豆本作品は、印刷博物館に新作が出ました。そして香港、台湾での豆本展にも豆本がちゃぽんが出ました。オーダーメイドも軌道に乗ってきました。
時系列で振り返れば、1月にLe Petit Parisienで展示、3月に東京都人権プラザでのワークショップ、4月に朝日カルチャー千葉でのワークショップ、5月に名古屋で展示販売とワークショップ、7月に京都精華大学でのワークショップ、と今年の前半も私としては十分に活動していました。毎月の自宅での「小さな本の教室」も継続していました。参加していただいた皆様、コーディネイトしてくださった方々には、感謝の気持ちでいっぱいです。
一言で、まとめるなら、続けてきてよかったな、と思うことが多い、良い一年でした。おかげさまで、ありがとうございました。豆本も売れて、作品が評価されることが嬉しかったです。
そして、2019年はどんな年になるか? 全く予測がつきません。どんな年にしたいか?
これまでも、いろいろ夢を叶えてきました。「ここに豆本で出たいな」と思ったところからは、だいたいお話があって、これまでに夢が全部叶っています。としたら、何か、もっと大きな小さなことを、夢に抱いてみたら、叶うかな?なんて。静かに胸に新年の夢を抱いてみましょう。

2018年12月19日

くるみの豆本

今年のクリスマス、『くるみ割り人形』のイメージで小さな本を自分のために作りました。「小さな本の教室」に来てくださっている方の一人から、台座付にきれいに加工されたくるみの殻をいただきました。もちろん、天然のくるみを用いた、すべて手作りです。その殻に入る中身を作ってみました。どんな本が入ったら似合うか、いろいろ試した結果、楽譜がやはり合うなあと思いました。縁をなみなみに切ってみたらさらに合いました。楽譜はオリジナルサイズそのままなので、縮小印刷すればやはりもっとよかったですね。小さな思い出ぎっしりってかんじです。実はこれ、思いのほか、既にある作品と似てしまいました。今年の夏に、アメリカはワシントンのThe National Museum of Women in the Artで実物を見た小さな本にそっくりになりました。小さな本の教室は、おかげさまで、12月も1月も満席です。よい冬をお過ごしください。
豆本
豆本
豆本
豆本

2018年10月27日

アラブに行く前にお知らせ

NHKの海外向け番組Kawaii Internationalに、豆本で出ます。
放送回:#95『Next-Gen Magazines: These Are ZINEs!』
本放送:11月2日(金)9:30,15:30,22:30,27:30 (28分番組)
再放送:11月16日(金)9:30,15:30,22:30,27:30
※世界各国の時差対応で1日に4回放送されます
※上記の時間は全て日本時間です
<放送の視聴について>
NHK World(※海外向けのNHKチャンネル、全編英語放送)におけるライブストリーミング放送で日本でも視聴が可能です。 NHK Worldホームページ国内ではオンラインでのストリーミング視聴が可能となっておりますので、放送時間に上記URLにアクセス頂き、サイト右上の「Live」という部分をクリックして頂ければご視聴頂けます。Live配信ページ
<見逃し視聴サービスについて>
本放送日終了後から、オンデマンドサービスにより 番組ホームページでも視聴が可能となります。
Kawaii Internationalホームページ
トップページ上に写真サムネールがあり、その中にムラサキ色の再生マークがあります。 「VIDEO ARCHIVE」となっており、サムネールをクリックしていただけると 視聴ページに繋がります。 パソコンはもちろん、スマートフォンでも視聴が可能です。 ※端末により視聴できない可能性がございます。

2019年1月20日(日)13:00-15:00 手作りの小函 朝日カルチャーセンター千葉 詳細、お申込みはカルチャーセンターへどうぞ。
豆本
見た目、本のような雰囲気があって、実は函で使えるものを作りましょう。 芯になる紙は、あらかじめ寸法にカットしておくので、組み立てるだけでできます。 表紙の紙は、書籍の雰囲気のある輸入紙数種類からお選びいただけます。 名刺も、これまでにお作りになった豆本も入ります。印鑑が入るような厚みで作ります。キーケースなどにもお使いいただけると思います。ショップカード入れにも。 写真は参考作品です。

2019年2月24日(日)14:00 Le Petit Parisienにて本の修理の会を予定しています。昨年も同時期に修理の会を開催しました。修理箇所の去年からの変化を見て、その他の本の変化も見ます。個人的には昨年のクリーニングからきっとあまり汚れていないと予想しているけれど、実際どうか確認したいです。新たに修理が必要になった本もあるようなので、それも見ます。昨年よりは楽な作業になりそうと予想しているので、参加者は、ご自分の修理の必要な本を持ってきていただいたら相談に乗ります。会の詳細や参加については、日にちが近くなったら、Le Petit Parisienのイベントページが立ち上がる予定なのでそちらでどうぞ。

2018年9月10日

豆本がちゃぽんに英語ページができました

国際豆本がちゃぽんに参加しています。アメリカでも豆本がちゃぽんに注目されていました。これを機会に、英語ページをオープンしました。これまでも、海外からの方が豆本がちゃぽんをすることはよくあったようなんです。豆本がちゃぽんは国境を軽く越えてる。海外でどんな反応があるのか、楽しみです。
今回、国際豆本がちゃぽんのテーマは hi / hello
2018年9月香港、10月台湾、12月上海、2019年春東京を巡る予定です。
 >イベントページ
 >豆本がちゃぽん英語ページ
2018年9月1日~30日
会場: House by Kubrick (香港)
Address: 5/F, Cityplaza Phase 1, 18 Taikoo Shing Road, Taikoo, Hong Kong
太古太古城道18號太古城中心一期5樓、香港

2018年7月24日

『活版印刷三日月堂』『海からの手紙』豆本

京都精華大学の講演とワークショップには、暑い中、豆本へ熱くお集まりいただき、ありがとうございました。おかげさまで、とても楽しい会になりました。スタッフの方々、ご参加の方々のお一人ずつが、楽しくしてくれましたね。笑顔が私には一番の収穫でした。暑さに負けず、元気に仕事場へ戻ってきました。さて、次の展示のご案内です。豆本新作が出ます。

印刷博物館×活版印刷三日月堂 コラボ企画展
第1期 2018年8月7日(火)~2018年10月5日(金)
第2期 2018年10月10日(水)~2019年1月20日(日)
*第2期から特設展示コーナーが増設
*10月10日(水)~10月18日(木)は部分開館
イベント概要はこちら
豆本 豆本 豆本 ほしおさなえさんの小説『活版印刷三日月堂』に出てくる豆本を作りました。ドライポイント・豆本制作赤井都、活字整版印刷弘陽(三木弘志)、発行ほしおさなえ、限定20部でイベント会場で販売します。三日月堂第二巻のストーリー『海からの手紙』の記述のとおりに、表紙などをデザインして作りました。ですので、表紙にあるのは私の名前ではなく、登場人物たちの名前です。新見南吉の詩の一行ずつに合わせてドライポイントを一点ずつ刷り、一冊の本に14枚のドライポイントと、活版16版が入っています。厚手の版画用紙を和紙で足継ぎした上製本です。
イベントには、印刷博物館入場料300円がかかります。

2018年7月10日

ミニチュアブックソサエティのニューズレター


ミニチュアブックソサエティのニューズレターが届いて、自分が載っていてびっくり。True Legend Miyakoが大会にやってくると書いてあります。日本人で参加は初めてじゃないかな。ミニチュアブックコンペティション受賞者の中でも、本の作り方の著書本を何冊も出していて、ワークショップで人に教えてもいる、というところが評価されています。そして、センシビリティや、クリエイティビティ、西洋の作者にはないユニークさなどがあると。
大会のあるシャーロッツビルの情報が、ホストから詳しく来ました。本の街で、レアブックスクールとヴァージニア州のブックセンターがあって、その二箇所で製本が教えられている。レアブックの古本屋さんもホテルから歩いていけるところに6軒くらいあって、著名コレクターが自分のミニチュアブック蔵書を図書館に寄贈したばかりで、「本の街」なんですって。ブックフェア参加者は、80の出店で、これまでの大会より倍くらいの規模。飲み物とエナジーバーは無料で準備されていて、ミニチュアブックソサエティの会長は無料のホットドックをサンドイッチマンの恰好をして配るんですって。大変なお祭りだー。たくさん豆本を持って行こう。
Book Fair ポスターは、古本屋さんなど市内のあちこちに貼られているそうです。

2018年7月3日

最近は

何をしているかというと、展示合わせの新作で忙しくしています。来月8月から始まる展示参加のご案内、もうすぐ出せると思うので、楽しみにしていてください。新作は限定20部で、ドライポイントと活版印刷による豆本作品です。ちょっと驚いてもらえると思います。夏らしいモチーフなんですよ。ドライポイントをこの枚数刷るのは大変でした。厚手の紙なので、これまでの雁皮刷を見慣れた目には、雰囲気は新鮮です。
アメリカに行くための準備も並行して進めています。こっちの糊が乾くのを待ちながらあっちみたいな。私が大会に参加すると知った方から、既にお問合せをいろいろといただいて、ご期待のほどが感じられ、身がひきしまる思いです。実は、既刊ほとんどが在庫薄な状態でその薄い在庫をかき集めて、できるだけ作り足して、アメリカのミニチュアブック大会での販売に臨むつもりです。なんとかなると自分を信じてます。

2018年5月23日

素材を小さな本の形にすると楽しい

名古屋でのイベント「そっと豆本、ふわっと活版、ほっこりお茶4」無事に終了しました。ご来場の皆さま、ありがとうございました。丸栄百貨店は閉店となりますが、これからも何か新展開があるかもということで、見守っていてください。ゴールデンウイークの最終日、電車が混んでいて、遠方からだとかえって来られない方もいたのかな。お昼休憩はちゃんと取る時間がありました。それでも私は、たっぷり働いた気分です。
5月は、打ち合わせシーズン。例年、この時期に新しい企画やお問合せをよくいただきます。たぶんそんなリズムで皆さまが動いているからでしょう。返答をしたり、サンプル紙を取り寄せたり、試作を作ったり、そんなことで充実した制作時間で、頭と手がいっぱい動いています。買い物が今週はもう少し必要です。ボンド切れと、紙の買い足しと。
8月はアメリカに行くので、そのための販売品も今のうちから合間を見て作っておかないと、急の間には合いません。合間って、いつ? 今? と自問しながらやっていきます。きっと売れるあれとあれを作る。実は在庫はかなり品薄です。おかげさまで、ありがとうございます。ミニチュアブックソサエティのコンクラーベに初参加するせっかくのチャンス。私の豆本をアメリカに置いてこないと。

2018年2月9日

立春と豆本と手製本と活版と

 Le Petit Parisienでの展示、盛況に終了しました。ありがとうございました。明日は同じ場所で本の修理イベントをします。こちらも順調に参加者が増えているようで、ご関心ありがたいかぎりです。
 さて、ここしばらく、どう過ごしていたかというと、アリス特装版のオーダーをいただいて、製本をしていました。集中力を要する時は、脳内に静けさが必要で、インターネットは断っていました。
豆本生活
 もちろん、豆本を作ると私も肩が凝ります。ストレッチの本を、ハンズフリーで見られるように、製本し直しました。ページをばらして、和紙でページの間をつなぎ、折丁の形にして、針と糸で真ん中を綴じれば、快適に使える、私のための本が出来上がりました。本の改装は、その本を作った人たちに申し訳ない気もして、これまであまりやらなかったのですが、本の利用者として一冊の本に向き合った時、これもありだなと実感しました。
本の改装
本の改装
本の改装
本の改装
本の改装
 お茶の間にあっても違和感のない、インテリアとして見られるようにと思うと、本のタイトルは表紙に入らなくてもかまわなくて、無地の茶色の革や、緑の布がいいなと思いました。
本の改装
 リア充で写真をためてしまいました。『大人の科学マガジン 小さな活版印刷機』に豆本『雨ニモ負ケズ』が掲載されています。
本の改装
本の改装
 そして、3月17日午後の東京都人権プラザでの豆本ワークショップのチラシができてきました。お申込みは東京都人権プラザへの電話、またはホームページで2月13日から3月2日までの間にどうぞ。豆本は、活版印刷の人権宣言からの一文に、お好きな色紙を数枚重ねて、真ん中を針と糸で綴じます。開きやすく丈夫な、洋本の基本スタイルの中綴じという形で作ります。お子様でも大丈夫なように、オリジナルキットを準備しています。昨日、『大人の科学』にも掲載の弘陽さんに行って、金属活字版印刷の打ち合わせをしてきました! 良い本ができそうですよ。
本の改装

2018年1月16日

まだ見たことのない本がここにあります

Le Petit Parisienでの展示が始まっています。今月28日まで。搬入をして、すごく素敵になったので、かなり安心して、また自分の机に戻って仕事を進めていました。充実しています。
曳舟で展示
 木曜定休です。今週金曜19日は19:30から雑談会をします。お気軽にいらしてください。『一千一秒物語』のテキストの作者である稲垣足穂の話が聞けます。
曳舟で展示
 お手に取ってご覧いただけます。作品はすべて販売しています。
曳舟で展示
 窓際に、種田山頭火の抜き刷りも置きました。
曳舟で展示
 古書と小さな本との相性も良い眺めです。小さな引出しの中に、版を入れたので、中を覗いてみて下さい。
曳舟で展示
 蔵書票、一枚ずつパッケージしました。蔵書票は東京堂書店でも今買えます。
曳舟で展示
 タルホ本のいろいろが、手に取って見られるという贅沢空間です。点数が多いので展示替えも前半後半あるそうです。
 さて、私事、年末年始で、いつもの課題、仕事部屋を片付けるという目標をようやく達成しました。使いやすくなってますます充実です。
 そして今年2018年ですが、2月には展示と同じ場所プチパリで、本の修理のイベントをします。お手伝いしてくれる方を募集します。詳しくはプチパリのfacebookを今後見ていって下さい。
 3月、4月、5月には、豆本ワークショップを、それぞれな場所で予定しています。4月末からゴールデンウイークには、「そっと豆本、ふわっと活版、ほっこりお茶」も始まります。東京堂書店の常設は3月末までの予定です。夏には、アメリカのミニチュアブックソサエティの大会に参加してきます。自宅教室、続けていて、好評です。ざっとそんなところで、本年もよろしくお願いいたします。

2017年12月28日

今年の締めの活版印刷

ご予約分の『一千一秒物語』の作業をコツコツと進め、クリスマスに間に合うように発送できて、ほっとしました。今年の春から夏、秋、冬は、この本を発行するためにありました。春に絵を描き、夏に印刷し、秋に形にし、冬に数を作りました。
箔押し
こちらが一区切りついたので、年明け展示販売のために、蔵書票を作りました。和紙に、『一千一秒物語』からの挿画を貼った一点ものになっています。私にとって、絵を描いたり、活版印刷をしている時が、最近は楽しい時間になっています。蔵書票は、本に貼り込んで、持ち主が誰であるかを示します。罫線の間にお名前を書き込んで下さい。どの本にどれを貼ろうか? なんて考えてもらえると、おもしろいと思います。
活版印刷
活版印刷
活版印刷
活版印刷
そして、来年、犬年。『青い鳥』からの一節を刷りました。犬がミチルに対して初めてしゃべれるようになった時のせりふ。犬のせりふってかわいい。活字の「!」は持っていなくて、また「,」しかなかったため、こういう組版で今年の間に合わせてしまいました。皆さま今年一年ありがとうございました。どうぞよいお年をお迎えください。 活版印刷

2017年12月13日

「MECHANICA PHOLIC avec Miyako Akai」のご案内です

「稲垣足穂」とは、一つの怪現象である。稀覯本を含む、関連書籍を展示。また、一千一秒をモティーフとした、ブックアーティスト赤井都の作品を展示。(展示されている書籍は、すべて閲覧可能です。)
会期 2018年1月6日(土)~28日(日)
会場 Le Petit Parisien(墨田区東向島2-14-12) tel 03-6231-9961
Open13~18時、19~24時。木曜定休、その他不定休が入ることがあります(不定休のご確認は店舗facebook等でどうぞ)。入場無料

豆本展示
展示タイトルは、企画の方でつけていただきました。私の豆本が、マグネットを使ったアナログな機械仕掛けの機構を持っているから、そのイメージもあってかなと私は思っています。 一千一秒のために今行っている作業は、写真は撮れるけれど、小さすぎて説明できない。この豆本の他、蔵書票も出品予定です。
豆本製本途中
豆本製本途中

2017年12月4日

今年最後の月ともなりました

墨田区での豆本ワークショップ、そして朝日カルチャー千葉での豆本講座、無事に終わりました! 参加者の皆さま、小さな手作業、お疲れ様でした。自宅アトリエでの教室は隔週土曜日、随時プライベートレッスンを継続してやっています。

次のイベント

2018年1月6日(土)~28日(日)Le Petit Parisien(墨田区東向島2-14-12)で、稲垣足穂豆本の展示販売を行います。併せて、稲垣足穂の貴重書が展示されます。展示はお手に取ってご覧いただけます。入場無料。Open13~18時、19~24時。木曜定休、その他不定休が入ることがあります。詳しいご案内は、後ほど。今しばらくお待ち下さい。

さて、作品づくり、少しずつ手を動かしています。少しずつでも前進あるのみ。『一千一秒物語』のご予約分を製本しています。もうすぐ製函。
豆本製本途中
小さいことは、何をしているか傍目にはわからない途中経過です。
手慣らしに、この作品以外で何度かちょこちょこと金箔押しをしてきました。そうしてわかったのは、金箔押しはきっと私に向いているということです。好きな作業だし、成功率も上がってきました。手慣れるって大事。たしかに、よく言われるように、ゴールドの輝きが革を美しく見せてくれます。下は、豆本の合間に自分のために作った、久しぶりに大きいサイズのアルバム製本です。手前のページに写真を貼り込み、奥の方にA5サイズの書き込み済みのノートを3冊綴じ込みました。
アルバム製本

2017年9月24日

新作ができました。まだ見ぬ小さなブックアートの世界へ

新作豆本『一千一秒物語』ができました。あんなに大量の雁皮紙を買って、たくさん整版して、大変な思いをして、紙はほとんど無駄にはならなかったけれど、本というものは非常にコンパクトになってしまう形式なので、販売品は12部のみ。まずは最初の2部が製本できました。あとは注文次第製本します。今回、アーティストとして非常に突き抜けた気がしています。表現方法、そして、それを実現する専門技術。見飽きずに楽しめて、小さくて、保存が効いて、しゃれている。本って不思議なものですね。価格は、かかった費用からの計算で今考えているところですが、紙の二枚貼り合わせ、革モザイク、純金箔押し、とものすごく高度なテクニックを使っていますが、実験的な立体紙ものの宿命として、あまり高くはできないかなと思っています。今回はフランス製の伝統的な金箔押し道具を購入しました。金沢の純金箔との使用感、すごく良いです。「直線と直角だけで美しい」とのデコールの先生の教えに倣って、2年かかってようやく直線で四角が押せたと思います。今回の本にかかった時間は、著作権者へのお話と企画から2年。レイアウトに4ヵ月。印刷には19日。文字印刷と絵の印刷の雁皮紙を二枚、紙の目を直交させて貼り合わせてプレスするのに9日。製本に3日。製函に3日。ふつうはできないと思う、ものすごく集中した時間でした。あさって26日から、三省堂書店1階で一週間のイベント「そっと豆本、ふわっと活版6」に出ます。まだ見たことのない、小さなブックアートの世界。伝統的な知恵を使いながらも、軽やかな新しい小さな本。見に来て下さい。






2017年8月22日

いい記事です。夏休みは豆本作りで決まり

2017年8月17日 朝日小学生新聞に掲載されました! 3面「自由研究 自分だけの豆本を作ろう」 豆本制作指導をしました。著書本『楽しい豆本の作りかた』にも掲載のじゃばら折本です。著書本も紹介されました。ひとくちに本と言っても、いろんな形で作れるんですよ。楽しい形で作ってみて下さい。
自由研究豆本自由研究豆本

2017年8月14日

次の豆本制作とワークショップ

 先月作成していた活版豆本『ひみつ』は、豆本がちゃぽんに入って販売中です。
 さて秋に向けての新作『一千一秒物語』全集が、長い企画と準備の時間を経て、ついに印刷に至っています。まずは凸版の印刷から。刷り出したら、きれいに線も色も出てほっとしました。色の可能性に目覚めました。凸版でこれだけ細い線がカラフルに出るなんて、凸版とテキンとフランス製インクがすごい。紙の縁はグランジ感でよしとする。本の全巻を刷るまで、まだまだ先は長いです。一日で刷れたのは、2巻分。物語は全12巻。
印刷失敗でローラーに巻き込んだりした「ヤレ紙」が出てくるけれどこれがアートに見えるので、9月の三省堂での展示販売ワークショップイベントでは、ヤレ紙を使った製本ワークショップにしようかなと考えています。






2017年6月23日

夏至に至ったこの頃

パソコン作業です。レイアウトをしています。今度の新作は、函から逆算して本の寸法を出して、レイアウトをしています。函はボール紙で76mmのミニチュアブックの規定を超えないように試作を作り、表面に方眼紙を貼ってデザイン画を描きました。こんなかんじでいけるだろう! というところで、本文の天地寸法をはっきりと固めて、デザインに着手しています。去年の12月から描きためたスケッチブックをいったん全部スキャンして、文字と一緒にはめています。配置が決まったら、一部は凸版で、一部は凹版で、一部はパソコンで、版を分けて印刷するつもりです。最終的には、何版か印刷を重ねたレイヤーの本文紙を作りたい。函は革と、染色作家石原実さんのマーブル紙を使用します。本文紙は雁皮紙メインのコラージュのつもりです。石原実さんのマーブルとは、一番最初に小津和紙の手すき紙四人展で出会い、『川に行くまで』で使い、『1000 Artist's Books』『手作り製本の本』にも掲載されています。再び、マーブルのイメージの本なので、石原さんの展示に行きました。今度の本は、稲垣足穂の一千一秒物語の全集。これまでにもいろいろな装丁やイラストの本が出ています。稲垣足穂の著作の使用許可を直接電話でお願いして、見本としてアリスを送って、快諾されてから既に2年。この間、池袋で伝統金箔押しのレッスンを受けてきています。名前負けしないように、私はクラシックバレエで遊びながら、舞台鑑賞しながら、軽くて複雑なものを作るつもりです。

2017年6月7日

絵描きと踊る日々

 「そっと豆本、ふわっと活版、ほっこりお茶vol.3」においでいただき、ありがとうございました。ワークショップ、展示販売とも盛況で、活版作品も豆本も絵も売れました。作品が評価されること、会いに来てもらうこと、何よりも嬉しいです。本当にありがとうございました。
 さてLe Petit Parisienでの豆本ワークショップが今週末に控えています。ご予約満席、キャンセル待ちです。皆で、楽しいものを作りましょ!
 「小さな本の教室」は、7月までに少しずつ空きがありますので、夏前の今がチャンスです。詳しくはこちら
 次のイベントは、9月末の三省堂、神保町いちのいちでの展示販売になります。それまでの間に、しっかりと作っておきます。
 このところの最近は、シャセリオー展を最終日前日に見て、上野公園でそのまま昼寝したりしていました。外で寝るのって気持ちいいですよね。いい気候です。ずっと、人の絵を描いています。アナトミー(美術解剖学)の図や、ダヴィンチの模写など。カロの銅版画の街並みの模写。結び目の模写。ハッブル宇宙望遠鏡の写真の模写。そして自分は、クラシックバレエのレッスンをたくさん受けて、人間の動きを考えつつ、副産物としてナイスバディになってきました。バレエの舞台もたくさん見ています。68歳でトウシューズをはいてジュリエット全幕を踊る森下洋子さんに感動しました。そして、机の前に戻っては、小さな試作をちびちび作る日々です。傍目からはどこに向っているのか、ぜんぜんわからないような日常ですが、私の今のテーマはBODYとLOSSです。作っているものは、稲垣足穂の一千一秒物語です。きっと、あっと驚くものになります。方向は定まりました。あとは絵を描ききって、作るだけ!

2017年4月28日

『おさんぽ神保町』に紹介されました

『おさんぽ神保町』は、神保町の楽しい情報満載で、なんとこれが無料という冊子です。私も神保町に行くたびにもらって、これまで知らなかった本の街のことに少しずつ詳しくなってました。だからそこから取材依頼が来た時には、嬉しかったですね! 最新号の『おさんぽ神保町』No.23(2017.5.1発行)に掲載されました! p.7「教えて! あなたの推し本・推し書店」に登場しています。わたしの推し本、ぜひ読んでみて下さい。
そして昨日27日から「そっと豆本、ふわっと活版、ほっこりお茶vol.3」、名古屋で始まっています。今週末はさっそく活版ワークショップがあります。皆さまのお越しをお待ちしています。

2017年4月21日

活版印刷で作る小さな本

小さな本を手で作りたい人が最近増えていて、教室のご予約はすぐ埋まっています。9月頃から土曜の開催回数を増やせればなと考えています。考えてみれば、5月はゴールデンウイーク、8月は夏休み。10月は私が香港アートブック招待。いつも何か予定が入ってしまうといえばそうなので、やりたいことは、あまり先伸ばしにせずに、忙しくてもどんどんやってしまうといいと思います。手で本を作る楽しみを、ぜひ。名古屋のワークショップへ、観光しがてらでも。月木で受け付けているプライベートレッスンでも。自分の一冊を持つというぜいたくを、わがものにしてみましょう。

そんな合間に美術館めぐりを続けていて、これまでのところ上野の「雪村」展が一番感動しました。墨と金だけで描かれていて、近づけばふわっと細部が見えてきて、遠くからだと大きな風景で、色はいくらでも想像できる。にじんだりぼけたり、描かれていないところがよくて、現実そのものではないものになっているから、永遠の命が宿っているかのようで、見飽きない。雪村は禅僧でした。坐禅体験に先月行ってみましたが、坐禅とは何か得ようとするのではなく捨てること、と言われて、はっとしました。雪村の水墨画も、捨てている。捨てていて、いい。そんなことを思いました。

2017年4月11日

春の美術館めぐり

思いの出口を探して歩き回っています。ウォーキングを兼ねて。
東洋文庫 閲覧室と、「ロマノフ王朝展」。モリソン文庫が良い本棚風景で、いいもの見た! 8157歩 
三菱一号館美術館「オルセーのナビ派展」。「平面は色のアッサンブレ(集合体)」という表現にぐっときました。 8782歩
東急bunkamura 「これぞ暁斎!展」 墨一色でも、水が入るとグレーが生まれて、インクの印刷とは違う濃淡の深さがうらやましい。淡色の赤や緑、金が少し彩りとして入るのも素敵でした。5483歩
千葉市美術館「ウォルタークレインの本の仕事展」 3時間いました。絵だけでなく、刷り、組版、色など、いくらでも見どころがあって、改めて、「本って素敵だなあ」と思いました。ラファエル前派の絵がとてもロマンチックで、いろんな人生を感じられるから、本っていいんだなあ、と。 6855歩
まだまだ美術館めぐりは続きます。自分の表現を探して……。

2017年3月16日

豆本が買えるお店はこちらです

 私の豆本は、全てが手作りで、たくさん作れるわけではないので、限られた書店さんにだけ置かせてもらっています。ホームページでも作品写真を掲載していますが、豆本実物は質感があり、サイズも手の中で本当にこの大きさの本なんだ、と実感していただけるので、実物に勝るものなし。ページのめくり感や展開など、写真では説明しきれないところは多いです。立体ですから。やはり現物を見ていただくと私が作っている豆本がなんなのか一番伝わると思います。神保町すずらん通りの東京堂書店に納品しました。委託一覧はこちら


 ぶらりとお立ち寄りいただいて、実物を見てみて、もし気に入ったらその出会いをどうぞ御大切に。
 『雨ニモ負ケズ』ハードカバー製本のようすはこんなふうに、コツコツとやっていました。1月末頃から撮りためた写真です。この間に、たくさん遊びもしてました。充実の時間でした。







2017年2月18日

紹介されました

コミュニティー・ペーパー「行徳新聞」(第1886号)「いちかわ新聞」(2017/2/17 No.670)の「顔 ひと」欄に掲載されました。このぺーパーは市川行徳エリアで無料ポスティングなどされています。ありがとうございました! 記事には、どうして小さな本を作ってるの?など、バックグラウンドの内容をしっかり入れていただきました。いろんな世代の方が読むので、そこがきっとまず知りたいところですよね。小さな本への夢がふくらみます。「ワクワクが止まらない 豆本の世界へようこそ」
行徳新聞"

2017年1月25日

『雨ニモ負ケズ』ハードカバー製本工程

集中できる時間に、少しずつやっています。一気にやろうとすると無理なので、コツコツと、長距離走なペースです。使う道具は、定規や、手作りのジグ(この本の寸法ぴったりに切ったボール紙)などです。前小口を化粧裁ちしました。

表紙ボールも手で一辺ずつ裁断しています。既に何度も作っている本の作り足しになるので、設計はもうできているから、同じように作るだけ。「同じように」というところで飽きが生じると完成しないので、飽きないように、小ロットで作っています。前作った本の著者本を取ってあって、その実物を見ながら寸法を測ったりして確認しながら作っています。昨日は、表紙ボール裁断の途中まででした。手仕事をしていると、目の前に物だけがあって、言葉は要らない気分になります。ですが思い出した言葉があります。「コツコツやっていればいつかは終わる。いつ終わるかが問題だが」byコージ先生 いえ、あまり自分を追い込まずにコツコツいきましょ。手仕事にワープってないから。

2017年1月22日

豆本がちゃぽんvol.38

香港から来たティアナさんは、ホテルで朝までかかって豆本を仕上げたんですって。一つずつカプセルに詰めて、4作家の豆本を均等に混ぜ、がちゃぽん機械にセッティングしました。

そんなふうにして、東京堂書店神保町店で、国際色な豆本がちゃぽんvol.38始まりました! 有隣堂厚木店は、明日以降の開始予定です。レトロなマシンから、100円でどれか一冊が出てきます。

東京堂には私の豆本も並んでいます。受賞作はあと一冊、フランス山羊革のアリス豆本、活版印刷の雨ニモ負ケズ、レーザーカットで本文紙を切り抜いた本などあります。



カフェが混んでいたので、放心亭に行ってランチしながら、香港と日本の豆本交換をしました。お互い作るものどうし、作品を見ればもう通じ合うみたいでした。夢のようなひとときでした。

三省堂書店いちのいちでも、お買い物。そういえばここにも、赤い鳥1号きらきら星の残りわずかな一冊がありました。

そのあと、うちで箔押しワークショップを受けて、さすがに眠いと言いながらも、まだまだ買い物や食事へ。いちごが好きで、日本に来て毎日食べているんですって。うちではいちご大福でお茶しました。

2017年1月21日

大寒の頃

 この2週間、あちこちへ出かけていました。猫がなわばりをぐるっと巡回して、さらにちょい遠くへ足を延ばすみたいに。出没箇所は東向島珈琲店、Le Petit Parisien、ex.、朗文堂、冬青、リトルハイ、みずのそらなどです。教室をしたり、箔押しレッスンで教わったり、香港からのお客様と世界堂、などもありました。脳が活性化している時は、時間を長く感じるのですって。この2週間は、長かったですね。え、まだ1月なの? というくらいに。

 ほしおさなえさんの『活版印刷 三日月堂』は、すごく売れているそうですが、以前から活版印刷のプロたちの間で「作者はほんとに活版のことをよく知っていて書いているよ~、どうしてこんなに書けるのかな~」と話題でした。私は文学フリマで作者さんから活版カードを買ったこともあります。12月、中野での個展に、NHKテレビを見て、活版の紹介に惹かれて来た方がいらっしゃいました。この本を読んだけれど、小説なので当然説明は文章だけでなされているので、活版の実物がイメージできなくてと、展示を見て行かれました。その時に、もし私が既にこの本を読んでいれば、「あのシーンは……」ともう少しお話できたかもしれませんが、遅ればせ、今、読んでいます。中央線で、阿佐ヶ谷から西荻窪まで、涙がこぼれないように上を向いたきり。印刷物がどんなふうに仕上がったか、その印刷への職人的苦労がどんなにあったか、あまりにも私はリアルに想像できてしまうために、「印刷ができました」というシーンで、毎度毎度、涙腺決壊しそうになっています。変な人です。2月にシリーズ第二弾が出るそうです。

 製本をしていると、本はいろいろな作業の対象物なので、どこに何の手入れが必要かといった視点でつい見ていました。単に物として本のことをじっくりと見てはいなかったなと気づいて、古本のスケッチをしていました。古い本は、あちこちが擦れていて、その傷はきっと一つ一つ別の時、別の場所、別の手の中でできてきたものだと想像すると、長い時間、いろいろな空間を旅してきた石のよう。絵はいつもの0.5mmの黒いペンで描きました。原画そのままでもいいけれど、そのうち、スキャンして縮小して凸版にして、何かにしてみようかな。

 さて東京堂書店神保町店と、有隣堂厚木店で、23日から豆本がちゃぽんが始まります。今回はなんと、香港からの豆本アーティストの来日参加もあります! 前回来日の際、豆本がちゃぽんをして、はまってしまって、香港に帰ってから友人を集めて豆本がちゃぽんを始めたティアナさんの豆本も入ります。一回100円で、何が出てくるかはお楽しみ。今回の豆本がちゃぽんは国際色です。香港の豆本がちゃぽんは4周年を迎えて、記念冊子を作ったそうです。一文、寄稿しました。豆本手帳も出ましたね。

 少しずつ手を動かしています。ご予約を各方面からいただいている『雨ニモ負ケズ』二冊組ブックシュー入りは、ここまで来ました。綴じ終わり、天染めが終わり、しおりひもと花布がつきました。このあと、ボール紙をカッターと定規で裁断する、ちょっと力と集中力の要る作業に入ります。2月の完成を目指してきましたが、この後の作業工程はまだまだ長い……。集中します。

2017年1月11日

2017年よろしくお願いします

 新年の抱負「今だからできることをしよう」
 冬休みの間に、パソコンを新しくしました。
 『For You』特装版は完売しました。ありがとうございます。『雨ニモ負ケズ』特装版はご予約済みです。『月夜のまひる』はあと一冊、東京堂書店にあるのが最後の一冊です。『航海記』ケース入り、ケースなしとも、一冊ずつ、東京堂書店と通販にあります。『雨ニモ負ケズ』ブックシュー入り二冊組は、予約分を製本中です。応援してもらっていることを感じてありがたいです。活動が続けられます。
 そして道具の手入れとカスタム。デバイダーを、印をつける道具として使っています。買ったままだと、先端の形状が製本向きではないので、やすりで削って細くしました。革の上で、びーっと力いっぱい引いて、革が切れなければOK。そして、革に点を打って、革に穴が開かずにくぼむなら、OKです。写真は、手前だけまずは削ったところ。二本の脚を同じ形に整えました。

2016年12月11日

放送予定です

12日(月)朝7時45分からのNHK総合「おはよう日本」生中継に出ます。

受付始まりました。 2017/2/19(日) 13:00-15:00 朝日カルチャーセンター千葉
宮沢賢治の『雨ニモ負ケズ』フランス装を作りましょう。
公開講座 はじめての豆本 詳細・お申込みはこちら
写真

2016年11月25日

Ame ni mo Makezu Special Edition 『雨ニモ負ケズ』特装版

朝、和紙のけばだちを抑えるためのCMCを塗りながら、きれいだなと思って写真を撮りました。光線の向きによってグレイが強く見えたり、黄色が見えてきたりするのは、和紙をレイヤリングした効果。紙の中に、竹の繊維の雨も降っています。だんだん深くなっていく三段の寸法の比率はフィボナッチ級数。
豆本雨ニモマケズ
豆本雨ニモマケズ
豆本雨ニモマケズ
豆本雨ニモマケズ
豆本雨ニモマケズ
豆本雨ニモマケズ
豆本雨ニモマケズ
豆本雨ニモマケズ

2016年11月24日

Making of Ame ni mo Makezu Special Edition 『雨ニモ負ケズ』特装版

作りながら、まにあうんだよね? いいものになるよね? これで? と心配になる瞬間がありました。これまで学んできた技術の引き出しを探りつつ、ひらめきと工夫とを加えて、その不安をなくす方法を探りました。それは、伝統を踏まえたうえで、創意工夫によって新しいものを作るということをしたことになりました。誰も見たことがなかった、でも見た瞬間に、これが見たかったんだよ! と思われるような本を作りたい。それが、既に何億冊も本が存在しているこの世界で、私が新しく一冊の本を作る意味になってます。ひらめきと手仕事を重ねていくうちに、おのずと、自分にしか絶対に作れないという本になっていきます。でも私だけの力じゃない。今回の本『雨ニモ負ケズ』特装版は、活版と和紙に関わる、日本の職人さんたちの良質な仕事に支えられています。私は和紙と活版が好き! それと箔が好き! 革も好きだけれど賢治さんには似合わないから今回は使わなかった。
豆本雨ニモマケズ
豆本雨ニモマケズ
特装版で活版印刷した本文紙は、厚手の手すき和紙です。麻を使って本かがり綴じをして、本の背には、開きを助けるようにコの字クータを入れました。表紙はやすりかけをしてやさしい丸みを持たせました。本になった時、これらは見えない部分になりますが、実はこれだけの下準備をしてあります。
豆本雨ニモマケズ
本ができると、本の出来上がり寸法を計測して、函の制作に取り掛かりました。函のパーツも全て定規とカッターで手切りしました。函を組み立て、マグネットを埋め込みました。縁はやすりかけをして、なめらかにしました。それから和紙に水をつけて分ける「くいさき」でテープを作って、函の合わせ目を補強するために貼っています。そのあとさらに軽くやすりかけで仕上げました。これも、函になった時には見えない部分です。紙を貼り合わせる時、「水の力」を感じました。水で接着剤を溶くことで、均一に厚みも出ず接着します。和紙そのものがとにかくすばらしい素材で、薄くて丈夫なのでシビアに小ささを追及できます。
豆本雨ニモマケズ
函の外側の色染め。頭ではこうすると思っていても、出来上がりがかなり成り行きに左右される、この工程が終わってほっとしました。こういう作業をやるのは朝一に限ります。
豆本雨ニモマケズ
ふたの裏や、函の内側の底になる部分には、かきおろしの絵をつけました。飛び立つ水鳥と、ベルフラワーのメメントモリです。和紙は、竹やすすき、こうぞ、みょうがなどの、日本の自然の風物の優しいほのかな色合いです。下地も透けていてグレイがかった緑みが感じられます。
豆本雨ニモマケズ
一番下の段には、活字が入ります。今回、「活字で印刷したことをアピールしたい」との活版印刷の方の希望で、それなら、と特装版に組版の一部をつけることを考えました。冒頭部分「雨ニモ負ケズ風ニモ負ケズ」と、ラストの部分「サウイフモノニワタシハナリタイ」を、使用済みの活字で組んでもらいました。
豆本雨ニモマケズ
染めた紙の上から、銀の雨をイメージした箔押しした紙を貼って仕上げました。この細い線描とレイヤリングが私としては最大の技術革新的な創意工夫です。二冊の本と、組版が、一段ずつに入る、三段重です。函全体がきれいなシルエットになるように、だんだん深くなっていく三段の寸法の比率はフィボナッチ級数です。完成品は個展でごらんください。
豆本雨ニモマケズ
豆本雨ニモマケズ
豆本雨ニモマケズ

2016年11月19日

Making of Ame ni mo Makezu Case Binding 『雨ニモ負ケズ』上製本2冊組ブックシュー入

活版印刷をしてくれた三木さんが『雨ニモ負ケズ』豆本を人に見せると、「絵は誰が描いたの」とかなりの頻度で聞かれるんだよ、と教えてくれました。「それはつまり、絵が相当いいんだよ」と。絵はスケッチから起こした樹脂凸版で、字は金属活字で、これを一回で刷ってしまうなんて技をやってくれるのは三木さんしか知らない。印刷動画も公開中です。
豆本雨ニモマケズ
天をパステル色染めにして、この上製本を作っていたのは9月上旬のことでした。しおりひも、花布をつけて、前小口はカッターで化粧裁ちしてます。
豆本雨ニモマケズ
豆本雨ニモマケズ
竹と楮を混ぜて手漉きされた京都の和紙に、雨のイメージで「水玉」と「縞」を手染めしました。これで本がぴったり入る寸法のブックシューを作りました。
豆本雨ニモマケズ
本は、黒っぽい活字組版の写真の本と、白表紙に活版印刷された本と二冊組です。
豆本雨ニモマケズ
豆本雨ニモマケズ
豆本雨ニモマケズ
豆本雨ニモマケズ
本とブックシューは控えめな水玉のイメージで銀色箔をつけました。たくさん作ったんですけど、このあと9月の「そっと豆本、ふわっと活版5」で売れて、それから東京堂書店と、三省堂の池袋店いちのいちに納品したので、手元に在庫が残っていません。12月の個展には間に合うようには作れないだろうと今の時点で思うので、これはおそらく個展では予約販売にすると思います。今は、『雨ニモ負ケズ』特装版を作っています。
豆本雨ニモマケズ
豆本雨ニモマケズ

2016年11月5日

『雨ニモ負ケズ』活字写真の本の製本

豆本展示
『雨ニモ負ケズ』が書かれたのは1931年11月3日でした。ちょうど今くらいの季節。去年の今頃、岩手に行った時は、『銀河鉄道の夜』を作るつもりだったので、SLなどを時間をかけてペンでスケッチしていました。岩手山も描きました。夕食に入った所で、賢治さんの自筆の『雨ニモ負ケズ』がカウンターの後ろに掛けてあり、それが正に文化の日だったので、今日書かれたんですねーと驚き、そこの大将が、今年は米取れるんかなあとか心配しながら書いたのかなあとお国訛りで答えてくれました。それが印象的で、『雨ニモ負ケズ』なら文章が短いから全文、金属活字で組めるなーと考えて、今回のこの本。
豆本
「小さい本を見ている気がしない」と言われる、白地に黒で印刷した本と、印刷の版である黒っぽい本、二冊をブックシューに入れたセットにして、神保町の東京堂書店と、池袋の三省堂書店に置きました。委託店詳細はこちら。ブックシューは竹と楮を混ぜて漉かれた手すき紙で、アクリル絵の具で「水玉と縞」を染め、和紙がけば立たないようにCMCを塗り、小さなしずくのような箔押しを施してあります。作品データや印刷動画はこちら
豆本展示
豆本展示
豆本
豆本
豆本

2016年10月28日

アートブック『孤独』の中の松葉

豆本
『孤独 Loneliness』の挿画のためのスケッチは、南会津で描いて来ました。目の前に物がないと描けないタイプなんです。山頭火の俳句集のタイトルは『草木塔』で、句は突き詰めれば「ママ、ママ」と言っているものもあり、当初は卒塔婆のような形を函に対してイメージしました。山頭火が歩いた野山は西南辺りなので、竹をモチーフにしようと思っていました。ところが、山道で松葉を見たとたんに、私はこれでいこう、と思ってしまいました。尖っていて、他の葉たちとは全く違う形をしている。でもありふれている。表紙には、松葉のリースを。王冠を。背表紙と前小口とが似た形状なので、表紙の左右どちらから開くかわかりにくいと思い、ホワイトゴールドの小さな丸を、熱したツールと定着液を使って刻印しました。函はぐっと和洋折衷な、しゃれた雰囲気で、自意識たっぷりでありながら率直て飾らなくもあり、鎧のようでもあるような形に。古い紙がちょうど散り紅葉と松葉の絵だったので、それを見返し紙にしました。綴じは隠さずに見える形に、麻の蝶のように、見返しのそばに現れます。
豆本
足元に散った松葉を見るうちに、松葉をモチーフにした日本の文様を思い出しました。子供の時の記憶もよみがえりました。松葉を互い違いに組み合わせた形で描いてみたり、松葉を30度ずつ回転させて組み合わせた形に描いてみたり、山道の風景そのままよりも、もっと様式化して描いてみました。なにしろ小さな画面なので、凝縮しないと、入りきらない。薄い雁皮紙に刷ったので、裏からも鏡文字が楽しめます。この本は、通販をしていて、実物は12月の中野の個展に出品の予定です。
豆本
豆本

2016年10月27日

小さなアートブック『孤独』の1ページ

豆本
体調を整えるために朝夕、散歩しています。蝶が秋の花の周りをよく飛んでいます。頭をよぎるのが、「ひらひら蝶はうたへない」という種田山頭火の俳句です。五七五ではなくても、俳句になっています。この句を口ずさむたび、孤独を感じます。飛べても、歌えない、と。『孤独 Loneliness』では、真ん中付近にこの句を配置しました。この豆本では、私は編集の立場で、山頭火の句を選び、並べました。そして挿絵を描き、ドライポイントの版にして刷り、活字を組んで刷っています。ブックデザインと製本、製函、伝統手法による初の金箔押しをしました。絵は、倒木と二匹の蝶です。ドライポイントで刷ると、もやもや~んとした「バア」によるにじみが生まれました。駒井哲郎さんが『銅版画のマチエール』で、それが大事なマチエール(物質的な現れ方)なのだと言っている、版の表面を尖った金属の道具で引っかいてできるバア(これもフランス語で、ささくれ)。雁皮紙に載ったバアの効果は、刷った本人にも意外な現れ方で楽しく、見ているととても奥深い、インクによるもやです。新しいけれど古いような本をイメージして作りました。見返しに使っている紙は、山頭火がいた時代に重なっていそうな紙です。マグネットを埋め込んで、かちっと止まる表紙と函、その反面、ふわっと柔らかい函の側面が、ぞわぞわ、と何かの記憶を誘う、ちょっとお菓子の函のような郷愁のある、かっこいい黒革と強い金線の函です。
豆本

2016年10月17日

豆本『BOOK』を製本しました

豆本制作中
通販品切れになっていたアートブック『BOOK』を、製本しました。実は『BOOK』とラベルを貼った整理函を10カ月間ずっと取ってあって、その中には、表紙をつけさえすれば完成する状態になった、作りかけのミニチュアブックが4セット入っていました。ここに至るまでに、本文紙データを作って、紙を準備して、レーザーカットカフェまで行ってカットして、紙を折り畳んで、表紙の革を一枚の革から切り出して、表紙ボールも切り出して、やすりかけして、貼って、箔押しして、そして革ひもを切って、革ひも用の穴を表紙に開けて通して、と、ここまでに一体どんなに手間がかかっていたことか。それなのに、完成目前で、あと4冊の見返し貼りの時間がどうしても取れなくて、4冊残して他を完成させ、続きをする時間が10カ月間なかったという状態でした。ようやく、表紙と中身をつけて、見返しを貼って、完成させました。この『BOOK』は通販と、12月の個展に出ます。常設店にも置いています。山羊革の手触りが手の中ですべすべとして、クラシックな外見の本を開くと、思いがけない驚きの中身が現れる、ギフトにもぴったりの小さな本です。
豆本制作中
豆本制作中
豆本制作中

2016年8月24日

授賞式や、ミニチュアブック大会について

ちなみに、FAQなので、こちらにも。授賞式のイベントは、8月7日にMcKinney, Texasで行われました。
『月夜のまひる』がコールされる動画をMBSのfacebookメンバーでシェアしています。私は日本から動画を見ています。Miyako、あなたへだよ、と、友達がコメントをくれるまで、作品名がコールされているの聞き取れてませんでした。名前呼ばれてないなーと思っていた。

ミニチュアブック大会参加者は、シェラトンホテルに宿泊し、会場もそこでした。
大会プログラムは、
1日目金曜 チェックイン、午前に役員会議、夕方にテキサスバーベキューとビールとワイン、生演奏、本交換会、サイレント・オークション(出品物の中から欲しい本の値段を紙に書き、一番高く値をつけた人の物になる。出品や売上の一部は協会への寄付になる。)
2日目土曜 朝食、9-10時半毎年恒例の総会、ワークショップ2つ、McKinneyの歴史地区へバスで行って散策、4時半ホテルに戻ってデザートビュッフェとオークション7時半から(出品や売上一部は寄付。)
3日目日曜 朝食、ブックフェア(売り手は8時からブースをセットアップし、9-11時がメンバーに先行販売、11時以降は一般入場、4時まで。受賞発表は午後6時から、ディナー7時から、特別講演つき(豆本をキャラバンに積んで全米を回って2年目になる2人の先生が話した。)
4日目月曜 別れの朝食

ミニチュアブックソサエティ(本拠地アメリカ)は
豆本の面白さを追及し情報交換するため1983年に設立されたNPOで、会員はアメリカ、カナダ、スペイン、フランス、オランダ、日本などにいます。 毎年、国際的な豆本コンペティションを開催しています。
http://www.mbs.org/

コンペティションは、3インチ以内の、ここ2年以内に3部以上発行された本で争われ、3作品が受賞します。3作品の間に優劣はつけません。 審査員は3人で、出版、販売、収集、著述やアートの分野のエキスパートで、すべてのエントリー作品を順番に送り、審査員は毎年交代します。 エントリーした作品は、カタログに写真が掲載されて、全世界の会員に送られます。 エントリー全作品は大会中ガラスケース内で展示されます。 寄付された本は、その後、ミニチュアブック展として1年間全米を巡回し、図書館、大学などで展示され、その後はインディアナのリリーライブラリーに収蔵されます。


2016年8月18日

アメリカから賞状が届きました!

ミニチュアブックソサエティ展示2016優秀賞
赤井都『月夜のまひる』

審査評
『月夜のまひる』は手すき和紙、活版、そしてデジタルプリントを組み込んでいて、三つに折り畳まれた多色グラデーション活版印刷のページを含む、詳細な挿絵も取り入れている。32ページという長さでありながら、本がすらっとエレガントなのは、赤井の素材選択ときれいに整えられた構造の賜物だ。ここに、文章と絵が驚くべき方法で相互作用している。描画がページの縁に迫り、本ののどにまたがり、また文章の両脇に平行に落ちている。けれども単色による優美な線画で、よく考えられた配列は、バランス感覚とリズムをもたらす。

ミニチュアブック賞
ミニチュアブック賞
和風な家に飾っています。大会に参加して全作品を見ているアメリカの友人たちから、今回も良いジャッジだ、当然の受賞だ、世界に知られたアーティストだ、共にあることができて嬉しい、などと祝福されて幸せです。


2016年8月11日

Miniature Book Competition 2016

Miniature Book Competition 2016で『月夜のまひる』が受賞しました。
赤井都(言壺)は、2006、2007年に続く9年ぶり3度目の受賞となります。
コンペには毎年、3インチ以内のすばらしいミニチュアブックが世界各地から出品され、どれもため息の出るような力作ばかりです。審査員は毎年交代します。
長くて短い9年。この間、作り方本の出版が3冊あり、テレビ・新聞・ラジオ・雑誌などさまざまなメディアからの取材や作品紹介、教室があり、そうしたことも大きな勉強になりました。大きな豆本イベントも次々に開催されました。かつ新しくスキルを学び続け、一時期忙しすぎてダウンした時もありながら、作り続けて今になります。これまでに関わって下さった皆様に感謝します。先のイベント『漂流線』で、久しぶりに見てくれた人から「『寒中見舞』を見てうわーっすごいと思ったものと同じようなものが出ている」と評され、方位磁石の先がぐるっと一回転してまた北を指すように、戻ってきたかなと思いました。作りながら考えていることは、私の独創性、手で実現する工程と造形、そして本の美(my originality, craftsmanship and the beauty of books)です。本一冊ずつにつき手探りで変わるような答えです。

『月夜のまひる』は2015年9月の「そっと豆本、ふわっと活版4」(三省堂書店本店Bookaman’s Gallery)で初売りしました。限定50部で、現在、以下の4か所で販売しています。

 東京堂書店神保町店1階
 インターネット通販 言壺
 ギャラリーみずのそら ※オープンは展示会期のある時のみで、8月は12~14日、17~21日「鉱物Bar vol.9」(鉱物Barは、前回、整理券配布など非常に混雑した人気イベントです。)
 8月2日~21日 The nano World! 小さな世界の大きな魅力! マークストーキョー 表参道ヒルズB3階

アメリカから賞状が送られる手筈です。賞状が届きましたらその画像をアップします。小さな世界をいつも見ていただいてありがとうございます。