2015年12月27日

赤井都個展 小さな本の家で3 航海記

ついに、個展のご案内です。小さな本の家は3回目になりますが、これまでの繰り返しではなく、同じ場所でも航海しています。今回は、オリジナルのストーリーを、活字を組んで、刷って、絵も描いて、ドライポイントで刷って、製本して、トータルでする本づくりに、ついにたどりつきつつあります。大変です。紙は、繊細です。でも作っている間は、息苦しいかんじではなくって、単に段取り君です。間に合うか、とか、この刷りでいいのか、とか、形は、材料は年内に買っておこうとか、そんなかんじ。
DMを東京堂書店に置かせてもらったので、もらっていって下さい。
個展
活字 活字 活版印刷 活版

会期:2016年1月18日(月)~24日(日)
時間:11:00~17:00
会場:言壺(赤井都自宅アトリエ)リンク先の地図と道順を参照して下さい。

入場に際して、おみやげ付2000円
おみやげは、その場で作るものか、作ってあるものか、お選びいただきます。
入場は靴を脱いで上がり、せっけん手洗いしていただきます。
本には触れられます。活字(崩れやすい)と活版道具(汚れがある)にはお手を触れないで下さい。
終日在廊

活版印刷による新作『航海記』豆本と、豆本より大きいサイズの特装版、挿画原画
これまでの既刊作品、製本道具、印刷道具等の展示も一階から二階にわたって行います。
地図
周辺散策案内
作品詳細(MiyakoAkaiFacebook#航海記)


2015年12月20日

豆本が掲載されました

『目でみる1mmの図鑑 』(こどもくらぶ編 東京書籍)に作品掲載されました。39ページ目で、日本人に親しまれてきた小さなアート作品の例として「豆本」が紹介されています。作っている作業工程など。そして「どんなに小さくても、きちんと本として読めるのが豆本の魅力」と書いていただきました。こういう図鑑への掲載はとても嬉しいです。
小さいものの図鑑
大判のハードカバーです。本屋さんの店頭では見つけるのは難しそうな気がするけれどどうなのかなあ。12月18日の発行です。お近くの図書館でリクエストをしていただくと、見られることもありそうです。自然、人体、食品、活字などに内容が及び、子供向けでも、かなり読み応えがある本です。

2015年12月16日

FEI ART MUSEUM YOKOHAMA

「絵・本・展」vol.2のレセプションでは、アーティストさんやお客様、スタッフさんたちとお会いして、楽しい時間を過ごさせていただきました。写真を撮ってきたので、展示のようすをこちらにご報告です。展示販売は20日17時までです。会期重なっていますが雰囲気から何から全く違う「豆本ツリー2015」は、神保町の東京堂書店で25日21時までです。年末のお忙しい時かとは思いますが、まめな12月でぜひ。










2015年12月9日

「絵・本・展 vol.2」始まりました

会期:2015年12月8日~20日 10~19時 最終日17時 月休
会場:FEI ART MUSEUM YOKOHAMA

10作家によるグループ展です。豆本は私だけの予定。広い壁面の白いギャラリー空間で鑑賞できるのは、この機会です。13日のレセプションパーティーに出席します。私は在廊していません。御自由にご覧ください。

赤井都出品作
『月夜のまひる』豆本と、豆本原画
『2016』豆本と、豆本原画
『どうして酔いよりさめたか?』豆本と、豆本原画
書籍『そのまま豆本』『豆本づくりのいろは』『楽しい豆本の作りかた』


2015年12月6日

豆本ツリー2015始まりました

会期:2015年12月5日(土)正午~12月25日(金)21時
会場:東京堂書店神保町店一階エレベーターホール
3作家14種類でモリモリの豆本ツリーが今年も神保町に立ちました。私からは新作を含む4種類。クリスマスツリーに掛けてある豆本は販売しています。
豆本ツリー
今年の看板は、アクリル板をレーザーカットで作ってきました。小伝馬町のカフェラボです。
豆本ツリー
革表紙の折本を作りました。中身は紙をレーザーカットとレーザー彫刻してあります。3500円+税です。
豆本ツリー
中原中也の5巻揃いをミニ本箱に入れた特別セット1100円+税です。
豆本ツリー
『お誕生日おめでとう』のストーリーを布表紙に革タイトル貼り込みで新装版にしました。白い布にパステル染めです。2500円+税
豆本ツリー
革表紙の折本は、『BOOK』と『本』と二種類作りました。3500円+税
豆本ツリー
見本はツリーの足元に出しています。状況は「#豆本ツリー」
『BOOK』『本』はこんな本です。
豆本
豆本
豆本
豆本
豆本
豆本
豆本
豆本
豆本
本文紙の裏側に黒くなっている部分があります。
これはレーザーカットの際の焦げによるものです。
表紙には天然の革を使用しています。色むら等はご容赦下さい。
非常に繊細な紙製品です。細い部分は折れやすいのでお取扱いには充分ご注意下さい。

制作中のようすはfacebook

豆本ツリー2015始まりました

会期:2015年12月5日(土)正午~12月25日(金)21時
会場:東京堂書店神保町店一階エレベーターホール
3作家14種類でモリモリの豆本ツリーが今年も神保町に立ちました。私からは新作を含む4種類。クリスマスツリーに掛けてある豆本は販売しています。
豆本ツリー
今年の看板は、アクリル板をレーザーカットで作ってきました。小伝馬町のカフェラボです。
豆本ツリー
革表紙の折本を作りました。中身は紙をレーザーカットとレーザー彫刻してあります。3500円+税です。
豆本ツリー
中原中也の5巻揃いをミニ本箱に入れた特別セット1100円+税です。
豆本ツリー
『お誕生日おめでとう』のストーリーを布表紙に革タイトル貼り込みで新装版にしました。白い布にパステル染めです。2500円+税
豆本ツリー
革表紙の折本は、『BOOK』と『本』と二種類作りました。3500円+税
豆本ツリー
見本はツリーの足元に出しています。状況は「#豆本ツリー」
『BOOK』『本』はこんな本です。
豆本
豆本
豆本
豆本
豆本
豆本
豆本
豆本
豆本
本文紙の裏側に黒くなっている部分があります。
これはレーザーカットの際の焦げによるものです。
表紙には天然の革を使用しています。色むら等はご容赦下さい。
非常に繊細な紙製品です。細い部分は折れやすいのでお取扱いには充分ご注意下さい。

制作中のようすはfacebook

2015年12月3日

11月の御礼と、12月の展示「豆本ツリー」「絵・本・展vol.2」

 11月23日文学フリマでは超短編マッチ箱さんのブースにお世話になりました。たるほがたくさん売れました。見ていただいただけの方にも、充分ありがたかったです。あの展示マーケットホールで、すごく小さいのに、目を惹いたことがわかって、デザインに確信が持てました。いつかぜひ自分のものにしてください!
 『箱の中の豆本図書館』、世田谷233で11月末予定どおり閉館しました。搬出はこれからなので、まだどんなだったか話を聞いていないのですが、ご来場いただいた皆様方には、どうもありがとうございました。ジオラマ作家さんによる本棚が並んだ一つのボックスギャラリーでの、小さな個展でしたが、少しでもお楽しみいただけましたでしょうか。たくさんのリツイート、いいね、励みになりました。
 12月もイベントが続きます。どこも、同じではなくて、それぞれの特色を出すので、この機会にお運びいただければと思います。どちらでも私は在廊していません。どうぞ自由にご覧下さい。
 12月5日~25日「豆本ツリー2015」東京堂書店1階
 毎年恒例となった、ギフト豆本をぶらさげたクリスマスツリーです。今年も一階奥のエレベーターホールに設置予定です。出品は、『お誕生日おめでとう』のストーリーでタイトルは『2016』の横長の豆本。表紙を白布にパステル染め、金線で登場します。そしてレーザーカットで実験的に作った革表紙の折本『BOOK』『本』。気軽に楽しめるアートブックの新作を準備中です。
 12月8日~20日「絵・本・展 vol.2」FEI ART MUSEUM YOKOHAMA
 10作家によるグループ展です。豆本は私だけの予定。広い壁面の白いギャラリー空間で鑑賞できるのは、この機会です。『月夜のまひる』『2016』『どうして酔いよりさめたか?』豆本と、豆本原画の絵も出品します。書籍の販売もあります。横浜駅から歩いていけて、館内バリアフリーだそうです。13日のレセプションパーティーに出席します。

2015年11月19日

稲垣足穂のブックデザイン

稲垣足穂のブックデザイン
稲垣さんとお電話でお話した後は、自然に「さん」をつけたくなってしまうのだけれど、稲垣足穂(さん)の豆本を作るにあたり、図書館で借りてきた参考本です。これまでにどんなブックデザインで出ているのか、本人が計画した初版のデザインはどんなだったか、というあたりがまずは知りたいところです。
稲垣足穂のブックデザイン
『一千一秒物語』の金星社による初版は、関東大震災の年に発行されました。その復刻版です。ビラのようなデザインの表紙。
稲垣足穂のブックデザイン
扉口絵。これも日本の本ですね。一般に日本の本は、扉の前の口絵が、扉と向い合せではなく、めくったこちら向きについている。これは、扉と差向いにある、本の内容を一枚で代表するような挿画「フロンティスピス」としての作りではなくて、むしろ仮綴じ本を綴じた時に仮の表紙が差し込まれているのを模しているのだろう、と。別の紙でこの口絵が作られていて、タイトルも入っているのがその証拠と考えられるかな。
稲垣足穂のブックデザイン
扉、文字組きれいです。
稲垣足穂のブックデザイン
これは珍しい。本の中に、帯でするみたいなアオリが入っている。綴じ込まれていると、紛失しなくていつまでも大丈夫だけれど、その後の文学活動でもし万一推薦者と袖を分かつことになっても、これ取れないから困るな、なんて余計な心配。
稲垣足穂のブックデザイン
このページは、『一千一秒物語』を調べていると、よく見る記述のとおりです。私のイメージでは、扉の対向面にあるかと思いきや、佐藤春夫のページがあるせいで、その裏になり、かなり本の中の方に入っているんだな。
稲垣足穂のブックデザイン
本文文字組。きれいです。
稲垣足穂のブックデザイン
こちらも、復刻だけれど、新しい装丁。
稲垣足穂のブックデザイン
なるほど。
稲垣足穂のブックデザイン
つるっとしたアート紙に、ココア色の文字で印刷されています。文字組は金星社初版と同じです。
稲垣足穂のブックデザイン
工作舎発行です。これは画像で見たことがありますが、本物が図書館にあって嬉しい。有名な杉浦康平他2名のデザインです。
稲垣足穂のブックデザイン
見返しからの枚数が多いです。
稲垣足穂のブックデザイン
この手の本は、奥付を先に見てしまうな。
稲垣足穂のブックデザイン
この文字組や穴あけ加工は、作業する側にとっては悪夢だったでしょう。内容が硬いので、これくらいグラフィックを入れて、飽きさせずに読ませることを考えたのかな。いやーどれもきれい。
他にも、たむらしげるの絵本などを借りました。先行するブックデザインにどんなものがあるかは、自分の豆本を作るうえでも参考になりました。私が作った稲垣足穂の豆本は、ただいま世田谷で展示中です。通販もしてます。豆本のお届けは今月末頃を予定しています。
そして、23日の文学フリマに、超短編ブースに出ます! タカスギさんのところに、小さく置いてもらいます。私も会場に一日いてぷらぷらする予定です。

2015年11月4日

作品一覧ページを更新しました

壜入り活版豆本
作品一覧ページに、稲垣足穂『一千一秒物語』抄 『どうして酔よりさめたか?』と、超短編集『月夜のまひる』を掲載しました。『どうして酔よりさめたか?』はお届けまで一か月くらいかかります。
ミニチュアブック

昭和豆本が壊れて修理しました

本の修理
 私個人が所蔵している本を、自分で修理しました。手のひらサイズのハードカバー豆本『洋酒マメ天国』(サントリー発行)です。
本の修理
 修理前の本の状況です。綴じが外れて、ページが取れてしまいました。糊は経年変化で劣化しています。この本が壊れた原因は、糊で直接本の背につけてある構造だから・なおかつ紙が逆目で使用されているから・なおかつその紙が厚いから、です。豆本に使用されている紙が本の大きさに対して厚手なので、通常サイズの本で考えれば倍くらいの厚みで逆目で背に糊付けされていると想像すると、閉じ開きのたびに紙に負担がかかって、「そりゃー壊れるわー」ということになります。
本の修理
 本を開くたびに、ぱらぱらとページが取れそうなので、そっとしていたのですが、このままでは読めないので、修理することにしました。本がバラバラになると、取れたページの散逸の恐れもあります。
本の修理
 ついに後ろのほうまで、外れてきました。「綴じられていて読める」という本の機能が失われているので、そっとしておくんじゃなくて修理の必要があります。本のデザイン、内容、活版二色刷印刷のクオリティに対して、製本のクオリティが低かったと言わざるを得ない結果が出ています。といっても、洋酒マメ天国全冊が、こんなふうにページが外れて崩壊するということはないようで、他の方の所蔵本を見せてもらったら、本は穴背に仕上がっていて構造に問題がなく、ページが取れそうな気配は見られませんでした。私の本が「はずれ」だったみたいです。
本の修理
 私のは、見返しののども、1センチくらい紙がたりていない個体です。
本の修理
 扉のノリも、奥まで入り過ぎて開きが悪い物でした。これはもしかして正規のエディションではなく試作程度の物が流通してしまったのかも、など当時のことを想像するしかありません。でもこの本は、当時のチラシを見ると、必ずしも酒屋さんの「おまけ」ではなく、バーなどで販売されたり、定期購読も受け付ける有料の本として案内がされています。当時の女優さんが宣伝文を寄せているチラシを見ました。
本の修理
 私のはなにしろ、表紙も、機械か何かでうっかり挟んでしまったような跡がついているので。他の個体を見るまでこれがデザインだと思っていました。なおジャケットのグラシンは古本屋さんがかけたものなので、本の保存に適したニュートラルグラシンに架け替えました。
本の修理
綴じを直すので、いったん全部のページを外しました。表紙側に見返しだけ残して中身を取り出しました。
本の修理
 ページをバラバラにして、古い糊を外しました。
本の修理
 紙の本体を傷めないよう、カッターの刃と逆側でカリッカリッと気長に物理的に除去しました。古い糊が残っていると新しい糊が入らないので、根気よく取りました。
本の修理
 ボール紙を両側に当てがって、プレスに背を上向きに挟み、直角をちゃんと揃えてから、ピラニアンノコで目引きしました。
本の修理
 ぎざぎざに引いたミゾの中へボンドを塗って、これが新しい糊綴じになります。
本の修理
 もしもこれまでと同じ形で、ハードカバーの内側にこれを直接糊づけして戻したら、またいつか同じように壊れるでしょう。私がしているのは修復ではなく、修理なので、本の構造を変えて、本を利用できるようにして直しました。クータをつけて、穴背の構造に変えて、中身を表紙の中へ戻しました。見返しの長さがのどで1センチたりないのは、似た色の和紙でつぎたしました。「開きが悪ければ修理した意味がない」。ちゃんと危なげなく開いて読める本になりました。この本の下にあるのは、同じクラスで修理されていて、同じ日に修理が終わった本です。
 本の修理と保存のレッスンに、5年間通いました。二週間に一度、二時間のレッスンで、自分の中での達成率は7~8割かなというかんじで、あとの2~3割を埋めるには5~10年くらいかかりそうに感じたので、本の修理はここまでにすることにしました。10月から、デコール(金箔押し装飾など)のレッスンに通い始めました。デコールは華やかそうに感じたのですが、いまのところ、やっていることは、本の修理よりもむしろ地味なほど地味に思われます。

2015年10月22日

図書館浦島

 寒露の頃、近況はやはり豆本を作っています。品切れになったアリスなどをちびちびと。週末には東京堂書店へ納品の予定です。
 ミニ個展『箱の中の豆本図書館』ただいま開催中で、次の自宅アトリエ個展の日程が決まりました。年明け1月中旬とこれまで予定してきましたが、日程は18日(月)~24日(日)の7日間でいくつもりです。日程が具体的になったとたん、作品がまだないのに気づく。次の作品は、実は去る3月にかなりしっかりと形を詰めて、壜入り豆本のために中断し、半年寝かせてありました。いよいよ試作品の箱を開けて、これまでのアイデアに直面する時。
 でもこの手はまだ、品切れ豆本にかかっているので、頭は次の次の作品の計画で、調べものをしていました。これまで図書館で調べたい時は、国立国会図書館とか、大きい所へ行って行列待ちで疲れていたのですが、国立のデータでインターネットから検索して目星をつけておいて、地元の図書館へ行ってみました。最近地元志向なので。県立は静かで、でも楽しいところでした。次に本当に歩いて行ける近所の分室へ行って、公共図書館ってすごいと改めて思いました。入口で身分を示す必要もなく誰でも入れて、閲覧やデータ検索も誰でもできて、検索の文字列がよくわからないと思えばカウンターで聞けば教えてもらえる。借りようと思った時にカードが要るだけ。そのカードのサービスも、改めて久しぶりに接すると、予約もできるし、メモをつけてもらえるし、すいているから係の人は何でも進んで世話してくれてかゆいところに手が届くし、いやこの公共図書館の理念と実践はすごい。無料なんですよね。『本と図書館の歴史』によると、こうした公共図書館は、1800~1900年代頃にアメリカで次々に誕生したそうです。その前は、フランクリンが設立した会員制の図書館で、高い年会費を払って、会員どうしが本を回し読みしていました。その前は、オックスフォード大学などに寄付でできた図書館がありました。その前は、印刷物がなかったので手書きの写本がメディチやバチカンにあったということです。その前は……、図書館で調べてね。
豆本

2015年10月9日

35cm四方の小さな個展「箱の中の豆本図書館」世田谷



箱の中の豆本図書館 10月8日開館 11月30日閉館
赤井都ミニ個展
開館場所 世田谷233(せたがやにーさんさん)内ボックス内
〒154-0023 東京都世田谷区若林1-11-10
電話03-5430-8539
開館時間12:00~20:00 毎週火曜日、第1・3水曜日定休


~箱の中の豆本図書館 蔵書目録~
壜入り活版豆本「赤い鳥」シリーズ5種
英語の童謡詩『Twinkle, Little Star』
百人一首より『恋ぞ積もりて』
超短編『ぴょん』
英語の超短編『Small Gift』
稲垣足穂「一千一秒物語」より『どうして酔いよりさめたか?』
活版ミニカードとのセット限定50部 本体価格5000円ほか
『中原中也文学』の復刊、「手紙」三部作など。


某月某日、ギャラリー「世田谷233」店長よりメールあり。
「233のボックスの一つを小さな図書館っぽい内装にしました。
本格的なつくりになっています。
実は『箱の中の豆本たち展』からずっと温めていた企画なんです。
信頼できるジオラマ作家さんとつながってやっと実現しました。
しっかり世界観があるように作っていただいています。
ここに豆本作家さんの作品を並べて販売したいと思っています。
ということで、こけら落としは赤井さん以外考えられませんっ。
ボックスサイズは横39cmで高さと奥行きが35cmです。
棚の高さは各6cm奥行き4cmです。」

某月某日、返信。
「わくわくします。
実はこの秋、『赤い鳥シリーズ』が完結します。
4年間にわたり、赤井都がブックデザインして
小さな活版をBird Design Letterpressが活版印刷し、
赤井都が製本し、そうして一つずつ作ってきた豆本です。
壜に入ったこれがその本棚にたぶんサイズがぴったりで
その箱の中に並んだ眺めを見てみたいです。
年明け冬には、自宅アトリエで個展をしますので
その前のミニ個展に。
展示期間はいつから(以下略」赤井都


新しい展示、始まりました。35cm四方の小さな個展です。
世田谷線沿いにトコトコと、どうぞ秋の風に吹かれてお出かけ下さい。

2015年10月6日

「そっと豆本、ふわっと活版4」無事終了しました


三省堂書店神保町本店一階Bookmans' Galleryで、「そっと豆本、ふわっと活版4」を9/22~28の7日間、Bird Design Letterpressさん、活版工房さんと一緒に開催しました。たくさんのお越し、ありがとうございました。スタッフさんたちにもお世話になり、ありがとうございました。場所は、去年から、雑貨店側と書店スペースとの境あたり。靖国通り側から入れば正面で、村上春樹の隣に豆本があって、その出世ぶりにびっくりです。すずらん通り側から入ると、やっぱり探したという証言も。

小さな力作、超短編集『月夜のまひる』。外国からのお客様たちにも、美しい、と見ていただいていました。また、原画も好評でした。周りにいくらでも魅力的なモノがあり、かつ書店ベストセラー棚には『もうモノはいらない』が乗っている中で、しっかりと人に見られたり、本気で欲しいと思われたりしたのは光栄でした。今回は、什器も手作りしています。

注目を集めていたのは、こちらも。稲垣足穂『一千一秒物語』から一編を収録、挿絵と一緒に活版の茶インキで刷った革表紙の豆本。箔押ししました。

活版のぽち袋、カード、紙など。Bird Design Letterpressさんと、活版工房さんの大人素敵な紙アイテムです。

目の前で作るハードカバー。活字を押した革タイトルを入れました。毎日何時間も作り続けるのは大変だと思ったけれど、会期が7日あったので、ほどほどに分散して人が来てくれて、お楽しみいただけてよかったです。これは楽しいので、続けたい試みです。

活版ワークショップ。小学生が進んでチャレンジしたり、部活動もあったり、広がりを感じたワークショップでした。たくさんのご来場、どうもありがとうございました。会期が終わって、中秋の名月・スーパームーンを楽しみました。秋もすっかり深まっています。


2015年9月4日

「そっと豆本、ふわっと活版4」

※会期中毎日10:00~18:00在廊を予定しています(最終日は20:00までいます)。豆本セミオーダー実演販売で接客制作中は、他の方とはお話できませんのでご容赦下さい。
>>イベントページ >>三省堂特設ページ
赤井都×Bird Design Letterpress(協力:活版工房)
2015年9月22日(火)~9月28日(月)10:00~20:00
神保町いちのいち Bookman's Gallery(三省堂書店 神保町本店内1階)
03-3233-0285



 Bookman's Galleryは、神保町1-1、三省堂書店の一階に位置しています。9月連休後半からの一週間、本好きの皆様のために、そっと触れたい豆本と、ふわっと押された活版が、このスペースに並びます。豆本とは、手のひらサイズの小さな本。海外では「ミニチュアブック」と呼ばれて親しまれ、かわいい見かけでありながらも、その歴史は実は書き言葉と同じくらい古いものです。小さな本は、全ての工程を手で作っていく手作りで、少部数制作が可能です。一方、活版は、凸版を手刷りする昔ながらの活版印刷。グーテンベルクが聖書の印刷に金属活字を用いて以来、本の印刷の歴史を担ってきました。現代にはコンピューターから製版する樹脂凸版など新たな技法が生まれています。そして今、古くて新しい豆本と活版が、本の街で出会い、大人の秋の満足を深めるお手伝いをいたします。何度も眺めたい挿絵入りの豆本、活字が和紙にきりりと押された味わい深い豆本、そして誰かにメッセージを渡したくなるような活版ステーショナリーの販売。また実際にお会いしてこそできる、対面ならではの、ハードカバー豆本のセミオーダー実演販売と、活版メッセージカードワークショップを行います。活版名刺オーダーも受け付けます。小さな本の手触りに、紙と文字が作り出すささやかな陰影に、秋の始まりの時間を楽しんでみませんか。

◆ハードカバー豆本のセミオーダー実演販売◆赤井都

豆本の素材をその場でお選びいただき、目の前でハードカバー豆本を作って差し上げます。
色や形の組み合わせで、あなただけの一点ものの豆本になります。
本のタイトルは「2016」で革に活字空押し、内容は「お誕生日おめでとう」のオリジナルストーリーと挿絵8点入りです。
製本者赤井都のサインが奥付に入ります。

1, 表紙をお選び下さい。(布5色のうち1色)
2, 見返しをお選び下さい。(20種類のうち1種類)
3, 本文紙をお選び下さい。(3色のうち1色)
4, タイトル色をお選び下さい。(革5色のうち1色)
5, タイトルに組む花形活字をお選び下さい。(5種類のうち1種類)
6, 表紙エンボス用の「花びら」をおかき下さい。(えんぴつで輪郭を)
7, タイトルと花びらをつける位置をお決め下さい。

お選びいただいた本文紙を見返しと合わせて糸で綴じ、お選びいただいた布でハードカバーを作り、花びら型と革に空押ししたタイトルで表紙を飾ります。背タイトルもつきます。制作には20分程度かかります。万一色味等品切れの際はご容赦下さい。
2,500円+税(税込2,700円)
「そっと豆本、ふわっと活版4」会期中全日10:00~18:00(途中休憩有)予定
会期中、会場にて随時受付け。事前ご予約も承ります。03-3233-0285(神保町いちのいち)までお問い合わせください。>>三省堂特設ページ

◆活版印刷ワークショップイニシャルメッセージカード◆Bird Design Letterpress

樹脂凸版のイニシャルやオーナメントを選んで配置した後、手動活版印刷機を用いて、ご自身にて25枚印刷いただき、用意した化粧箱に入れて持ち帰っていただく形となっています。
インキの転写具合により、一枚一枚表情が変わる活版印刷の面白さと美しさを是非お楽しみ下さい。
印刷枚数25枚※用紙はハーフエアコットンとハーフエアコルクのどちらも可
ワークショップ代1,620円(税込)※カルタヴァレーゼの化粧箱付
「そっと豆本、ふわっと活版4」会期中全日12:00頃~20:00(途中休憩有)予定



2015年7月29日

挿絵入りの豆本「2016」

活版豆本
 全てがうまくいっています。夏らしさが気持ちいいです。暑いけれど、暑すぎて出不精になって、作業がそれなりにはかどりました。7時になると暗くなって、日が短くなったことを感じてドキドキします。秋までに、いろいろ作っているもの準備しているもの、間に合うかな? と。
 秋冬の予定はもうしっかり入っています。秋からの新作その1が先日入稿した瓶入り超小さい「一千一秒物語」、そしてその印刷紙を待っている今のうちに、ノーブルな新作その2の見本をこの二週間で制作、撮影。
 この豆本にも、挿絵を入れました。これまで、文章だけのストイックな本がいいと思ってきましたが、書き溜めたスケッチをふとスキャンして入れてみたら、レイアウトが決まって、思わず膝を打ちました。文と絵ってたしかに相性いいんだなあ、もちろん自分で両方書いているというのもあるよね。こだわりを捨てた時に新しい世界を発見しました。新しくて古い世界ですね。ストーリーは今年の「お誕生日おめでとう」。メールで毎年お誕生日登録者に配信しているものです。実は「お誕生日おめでとう」は高円寺で個展をやっていた頃に形にしたくて試作を重ねたものの、形にならなかった経験もあります。お話があっさりしすぎているからか。ハードカバーをあきらめてビーズ豆本で作ったこともあるなあ。『そのまま豆本』にも「お誕生日おめでとう」が入ってますね。それはまた別の年に配信した話を使いました。そう自分としては粘っているネタ。あなたはこの一年生きてきたね、これからも生きていくんだよというポジティブかつシリアスなメッセージ。絵と一緒になったら、すんなり上製本の形になって、王道の定型の魅力に驚きました。タイトルは「2016」にしました。イヤープレートとかイヤーペンダントとか、その年だけの記念品があるようなかんじで、イヤーブックのような感覚で手にしてもらえるといいなあと。
 上写真の豆本を作る、一回完結クラスを秋にカルチャースクールで開講する予定です。中身のあるハードカバーを一回で作りきりたい方、カルチャースクールの広い机でやりたい方、この機会にどうぞ。詳細は後日発表の予定です。
 この豆本に関しては、表紙違いでいろいろ作りたくなっています。この豆本を求めるその人によるデザインが、その人が一番喜ぶ色合わせになりそう。三省堂でこれをセミオーダーで目の前でお作りしたいと思っています。紙色、表紙色、タイトル位置などをお好みでお決めいただきます。スクールより前の日程になるはずなので、スクールの予習にもいいかもしれません。ただしオーダーの場合は容赦ない速度で作りますので。そして三省堂では原画に自分のカルトナージュ枠をつけて売ってもみたい。

2015年7月8日

反動カルトナージュ

次は挿絵本、と天地15mmの中でマウスをちびちび動かしてパソコンデータを作っていたら、無性に大きなものが作りたくなって、玄関用の戸棚と傘立てを作りました(→)。大きな板紙をバシュバシュ切って、ひろーく糊を塗って、大きな紙をわーっと貼るの、楽しかったー。豆本の台も作りました。さあ小さいのに戻ろう。
豆本休憩豆本休憩

2015年6月30日

夏至で明るい。小さな本を作ること

豆本販売
豆本販売
タコシェに納品しました。タコシェは、私が豆本を始める以前の言壺初期から置いてもらっているお店です。私は東京下町に近い方で制作に打ち込んでいるので、最近めっきり中央線方面を遠く感じますが、中央線の方から逆にこっち側は遠く感じるんだろうなあ、と思います。そこで、中野にも豆本を置いたら皆さんアクセス良いよね?と、タコシェにアリス豆本を納品しようと思い立って、実際に制作を進めて納品できるまでに1年かかってしまいました。1年ごしでようやく初志貫徹、と納品して帰ってきたら、もう売れました、という連絡があったので、もう一冊手元にあったので追納しました。ガラス瓶入りの極小活版豆本もあります。おそらくドールに持たせてもさまになりそうと思います。
豆本販売
豆本販売
豆本販売
豆本販売
神保町の東京堂書店のほうにも、納品しました。ここも、おつきあいは長いです。長いのをちゃんと濃くしておきたい。香港で、他のブックアーティスト達との交流の中で、私は一冊30万円のルリユールでもなく、美術館から依頼を受けるインスタレーションでもなく、誰のために作るかと言えば、本屋さんで売る本を作ることを選んだんだなあと感じてました。「かずもの」を作る道です。数千冊の豆本、そして数万冊の著書本。小さければ単に売れたり、生き残ったりするとは思っていないです。
豆本販売
私には、小さい即かわいいと感じる心は薄い。だからいいんだと思いました。アルコールが飲めない人が、ウイスキーのブレンダーに向いているのと同じことかもしれません。今週は、定番で、品切れになりそうなものを作っています。今しっかりやっておかないと、秋から並べる物がないですよ。慌てて作れる物でもない。疲れたらすぐ休んで、読書など他のことをしています。写真を撮ったり、ブログを更新したりもね。
豆本休憩
先週は、ずっとパソコンで新作の組版をしていて、今も手直し中です。バルコニーを座れる空間に改造して、夕方に外で絵を描いたら、なんだかうまく描けた気がします。鹿島茂の『アール・デコの挿絵本』を読んでから、すっかり挿絵本に傾倒しています。『雲捕獲記録』の頃は、白い紙に字だけで表現するのが一番いいと思っていたんだけど。今でもその本はすごくいいけれど、今年は違う雰囲気のものも作りたい。夏はまだ続く。制作時間もまだある。よかったー。
豆本休憩

2015年6月15日

Hong Kong Book Art Festival 2015

香港での大きなイベントが成功して帰ってきました。香港政府からの招待で、ブックアートフェスティバルに参加しました。豆本で、まさか海外へ呼ばれるなんて。しかし私のアートワークは、小さいサイズなだけで、けして小さくはないんだって。国境を越えました。
金曜の午後に、香港に着きました。手工製本家の山崎曜先生と一緒のフライトでした。迎えの人が来てくれて、タクシーで会場直行で、すぐ設営にかかりました。建物の外には、展示の大きな幕が掛けられていました。
香港ブックアートフェスティバル
九龍の再開発された建物JCCACの中にはいくつもの小さなDIYショップなどが入っていて、すぐ隣の街区は学校や住宅街、道具街などがあって、くつろいだ雰囲気です。
香港ブックアートフェスティバル
建物の中の部屋を借りて、パブリックトークは7階で、ワークショップは4階で、などと同じ建物の中でできたので良かったです。ここに5日間ずっといたわけですよ。
香港ブックアートフェスティバル
展示は地下の大空間。天井が高い、広いギャラリーです。
香港ブックアートフェスティバル
夜まで設営して、翌日は、オープニングセレモニー。豆本コンテストの表彰式、スポンサー(印刷会社と紙会社)挨拶などがあり、あとは来た方へアーティストがそれぞれの作品を説明したりしていました。オープニングの日、展示会場へは280人が来場したそうです。その翌日の日曜も同じくらい。雑誌や新聞など、あちこちのメディアに取り上げられていました。私の作品も「赤井都老師」の作品としていろいろなメディアに掲載されていました。多謝。たとえば、『そのまま豆本』写真掲載です。写真は、facebookのMiyako Akaiでもっとたくさん見ていただけます。
香港ブックアートフェスティバル
左の奥が私の豆本の島です。その隣がJayne。手前はまた別の香港のアーティスト作品。ゆったりとした空間がありました。
香港ブックアートフェスティバル
紙会社がスポンサーになって、葉書やポスター、カタログの紙を提供してくれただけでなく、色鮮やかなワークショップコーナーが受付のすぐ横にあって、来場者は誰でも自分の本を作ってみることができるのが、良いなと思いました。平日には小学校の子どもたちも来場したそうです。
香港ブックアートフェスティバル
香港の豆本がちゃぽんの展示の前で、キュレーターのTiana(天藍)さんと写真を撮りました。ティアナさんは、なんと、東京堂書店で私の豆本や著書本を買い、豆本がちゃぽんもやったんですって! そして香港に戻って豆本を作ってテレビや雑誌に出たり、豆本がちゃぽんもアーティストたちを募って企画して、今回のブックフェスも企画しました。彼女を知ったのは、ある日、私のところへ、英語とそれをグーグル翻訳した日本語のメールが来て、「香港でブックアートフェスティバルをするので出てくれますか」という打診のメールが来たからです。ちょうど1年くらい前のことでした。OKしておいてよかったなー。
香港ブックアートフェスティバル
私の作品展示です。『Spiral』『不思議の国のアリス』などがメディア紹介されました。展示で現物を見て、わくわくしてもらった人気の高い本は『ぴょん』『フラッグブック』『和綴じノート』『ダイアリー』などです。
香港ブックアートフェスティバル
展示にも出したこの和綴じ本を、オープニング翌日の日曜日、20人のワークショップで作りました。テキストブロックを下綴じして化粧断ちもして、表紙は裏打ち済みに下ごしらえをしたので、簡単すぎて1時間で終わってしまったらあとは和綴じ本の実例を見せて話をしよう、と思っていましたが、ところがところが、あちこちから助けを求めて手が挙がり、糸は絡むわ針は折れるわ、30分延長になり、でも皆さん自分の本を見事に作り上げられていました。本当に初めて自分の本を作った方もいたので、感激しました。作り終わった人が順に、私の著書本を持ってきてサインを求められたり、一緒に写真を撮ったり、驚きました。「ファン多いですよ」と聞いていましたが、こんなに著書本を見てもらっていたとは。ちなみに、その翌日の3人のプライベートワークショップでは、『レゾネ』のリンクステッチと、『海潮音』を作りました。そして『カードホルダー』のデモンストレーションをして、リクエストされた『豆本図鑑』の材料を置いてきました。
香港ブックアートフェスティバル
香港ブックアートフェスティバル
さて、日曜20人の和綴じワークショップの後、午後からはパブリックトークでした。ヘッドセットをつけて広東語の同時通訳が入りました。パブリックトーク原稿を読めるようにこちらに置いておきます。「年配の人でも豆本が好きとは意外ですが?」「豆本の内容はいつもオリジナルですか?」「豆本は何部作るか、どう決めますか?」などの質問が出ました。
香港ブックアートフェスティバル


【香港の本屋さん Page One】 自由時間には本屋さんに行きました。「サインして下さい」と女の子たちが本を持ってきたので、『手づくり製本の本』の翻訳版を見ました。著者はライターの嶋崎さんで、私は掲載作家です。『そのまま豆本』は日本語本のままサインしました。自分の本を香港の本屋さんで見てみたい! ティアナさんいわく「赤井先生が香港に来るので、皆、赤井先生の本を買いました。今、香港の本屋さんに、在庫はありません」
香港ブックアートフェスティバル
香港で一番大きい本屋さん「Page One」はHarbor Cityの中にあります。周りはブティックや輸入のお菓子などのおしゃれなお店が並んでいるエリアです。緑の内装、入ってすぐエスカレーター、右側にカフェ、かっこいい空間です。
香港ブックアートフェスティバル
奥へ奥へ長くて、ジャンル分けされた順に本が並んでいます。日本の文学の本など、人気の高さがうかがえました。
香港ブックアートフェスティバル
香港ブックアートフェスティバル
最後の一冊の自分の本を買いました! これで完全に香港の本屋さんに、私の本の在庫は0です。
香港ブックアートフェスティバル


【香港の本屋さん Kubric】豆本がちゃぽんが設置してある、Kubricというブックカフェへつれていってもらいました! 九龍側の繁華街の中です。
香港ブックアートフェスティバル
香港の豆本がちゃぽんは、ドアのすぐ横にありました。一回30香港ドルなので、500円弱。レジへ行って、お金を払うと、オリジナルコインをくれます。日本の100円玉と同じ大きさのコインです。機械は日本のリメイクです。回数制限がないので、大人げなく7回やって、当りも当てました。当り玉は、レジで、カプセルには入らないサイズの立派な豆本と替えてくれました。やったー! 豆本の印象は、日本よりアートブックです。
香港ブックアートフェスティバル
香港ブックアートフェスティバル
Kubricは住宅街の中にある、ブックカフェ。カフェエリアにずいぶん人がいておしゃれランチをとっていました。本は奈良美智の面出しなどが目を惹きました。インディーズ本も置いてありました。
香港ブックアートフェスティバル


【香港の本屋さん Open Quote】フェリーで香港島散歩へつれていってもらいました。PMQという再開発された大きなビルの中に、DIYショップがたくさん入り、私たちのギャラリーのあるJCCACをもっと規模を大きく、おしゃれに、お高くしたかんじのエリアになっていました。その中に、静かな雰囲気の本屋さんがありました。
香港ブックアートフェスティバル
イラストレーターのZINEや、クオリティの高い手作りノート、ポストカードなどがありました。
香港ブックアートフェスティバル


道具街にも行ったし、おいしいよという月餅のお店の名前もちゃんと覚えたんだけど、仕事で行ったわけなので何かと忙しく、最後はおみやげを買えないままファイナルコールの飛行機に飛び乗って帰ってきました。晩ごはんは、ほぼいつも大勢で食べて、皆とすっかり友達になりました。朝ごはんは、ホテルのカフェで、招待作家の4人でだいたい時間が同じになって、顔を合わせていろんな話をしながら食べていました。招待作家は、山崎曜さんと私と、イギリスのMark Cockram、リスボン在住Jayne Dyerです。4人は、全く違う作風でありながら、お互いを認め合って展示を楽しんでいたのは、特筆に値するでしょう。手製本だとそれがあたりまえな気がしますが、アーティスト4人が集まってけんかしないというのは、他のジャンルでは珍しいんじゃないかな。山崎さんとも英語で話したりしてました。山崎先生はヒッポファミリークラブに行っているし、そもそも話し言葉の世界が豊富な人なので、帰る頃には広東語を話し始めていました。私は、Markがなぜ土に本を埋めたのか理由をちゃんと英語で聞けました。理由は、本が好きだから。本の美を探究しているからです。私の英語は、糊引き紙にしているWeekly Newsを、あまりまじめじゃなく流し読みしていた程度なのですが、上達していて嬉しいです。
Jayneとは、私はルームシェアしました。出国前日、JayneのHPを見て、軽くびびってました。20メートル×8メートルの作品を4つで1セットとか、大きな作品を作るアーティストです。北京やドイツの美術館で個展をしています。日本でたとえて言うなら新国立に横断幕が出て個展がある作家くらいのスケールかな。しかし大きな作品を作るには必ず人と協力しなければいけないわけだから、そういうアーティストは人が好きなのかな。ともかくコミュニケーションしていて、とても楽しかったです。ルームシェアにしてよかった。夜な夜な、artist's pirrow talkをして、自分が何者であり、何を作っているのか、よりはっきり自分でわかったかんじです。ジェニーと本交換をして、和綴じ本をプレゼントしましたが、扉の『どんぐりと山猫』を英語で訳して、最後の一行「とびどうぐもたないで下さい」を「Don't bring arrows and guns.」と訳した時に、その言葉が持つ意味にはっとしました。収穫の多い香港でした。さあ、日本に戻ったから、これからは新作の印刷をいよいよするぞー。
香港ブックアートフェスティバル


2015年6月2日

Hong Kong Book Art Festival 2015


Hong Kong Book Art Festival 2015
2015年6月6日~14日
期間中イベント:展示、講演、製本ワークショップ
会場:JCCAC LO Gallery, Hong Kong

海外からの招待作家は、山崎曜さん、Mark Cockramさん、Jayne Dyerさん、私です。
和綴じワークショップ20人予約満席です。人口720万人の香港のブックアートの盛り上がりを感じます。日本のカルチャースクールと変わらないような価格設定です。がんばって準備しています。
朝から夕方までの、3人限定のプライベートワークショップ満席です。これも小さな本の教室3回分なので何がいいだろうと考えて準備しています。
講演もかなり早い段階で人が入るだろうとの見通しが来ていました。講演の準備原稿は既にメールで送りました。後でホームページでも読めるようにしようと思っています。

さて、『不思議の国のアリス』は製本完了して、昨日から東京堂に特装版、通常版ともに揃って店頭に並んでいます。通販ショッピングカートにも入れました。香港に一冊展示で持っていくので、一緒に製本していたぶんが、ちゃんと完成しました。はあ、準備が終わらない…。こんなにいい夏の日になってきているから、畳に寝たいくらいなのに…。思想の人なら寝て考えられるかもしれないけれど、私は手仕事の人だから起きて机に向かっていないと…。気をつけて、楽しんで行ってきます。

2015年5月25日

和紙の里、紙工房たかのへ行ってきました

名古屋の展示販売の会期は27日までです。さて先週平日、山猫やさんと、和紙めぐりの旅へ行ってきました。小川町と東秩父村で梳かれている楮の紙「細川紙」が、ユネスコ無形文化遺産に登録されたのですよね。先だっては小津和紙ギャラリーへトークを聞きに行き、紙漉き体験が教育などにも大きな役割を果たし、その次世代へ伝える取り組みが、無形文化遺産登録への一歩になったようだというようなお話にも興味を持ち、前から行きたいと思っていた所だからぜひ一度行かねば! と、思い立ちました。山猫やさんや、活版印刷おじさんのお一人や、また本の修理の先生たちは、紙漉き所へ直に行って紙を選んで購入していらっしゃるとか。5月の風がさやさやとした、よいお天気の日になりました。お祝いの幟などが立つなか、まずは和紙の里で、紙漉き体験。
紙漉き
パルプの溜め漉き。丸い枠の中に、紙の元が入っています。自分でやらせてもらえて、嬉しかった!
紙漉き
建物周辺でお花を摘んできて、紙の中に入れてよいのですが、植物の多様性に山を感じました。ユキノシタも入れました。10枚のはがきと、2枚の丸い紙です。画力ついた気がする。山猫やさんは、ポップなはがきと、和風のタペストリーを作っていて素敵でした。二人とも一時間かかって花を並べていました。力作です。力を出し切りました。まだ濡れていますが、これを絞って干して、紙になったら郵送されてきます。楽しみ!
紙漉き
「和紙の里」と道を挟んだ向かいが、私の豆本でよく使っている「紙工房たかの」です。二人でそちらへ行く前に「すきふね」で天ぷらそば、きゅっと冷えていておいしかったです。紙工房たかのさんでは、元デザイナーで紙漉きになった田村さんに教えてもらって楮の紙漉きを体験しました。あらゆる新聞と東武線のパンフの表紙などに露出しまくっている社長「おじい」も、紙漉きしていました。木枠を持って、ちゃっぷんちゃっぷんと、波をたてるリズムを、田村さんやおじいに、「うまいね」って言われて、私も東秩父に住もうかな!と思ったけれど、続いて紙を干す段階で既に、難しさをたっぷりと味わうことになりました。楮のちりとりや繊維を叩く作業は、以前ルリユール工房の特別講座で体験しましたが、根気がいる作業なんですよねえ。今は季節が良いけれど、よい紙ができるという冬は、冷たいんだろうなあ。
次の豆本にするための、白い紙などを中心に買ってきました。紙の売上、この日はぴんと立ちました。でも、これで豆本を一年作ると知って、おじいはちょっと残念そうでした。これが毎月だったらいいんですよね。

2015年5月19日

名古屋で豆本

名古屋へ行ってきました。「豆本読書茶会」には11人のお客様が次々にご来店され、お一人ずつオーダーを聞いて豆本かカードホルダーをお作りしました。小さな本のために丸栄8階茶道具売場へお運びいただき、ありがとうございました。以前から、こうした形式のイベントをやってみたかったので、この機会に一緒にイベントを作ることができて、私にも嬉しいひとときでした。ワークショップのように説明して作ってもらうのではなく、作るのが私一人だと、容赦なく速く手を動かしてよいので、実は楽でした。待ち時間などに見ていただいた豆本は、『豆本づくりのいろは』『楽しい豆本の作りかた』掲載作や、私がワークショップで作った豆本、アメリカやフランス、スペインなどの豆本でした。
豆本
さて、うちに戻り、赤い革表紙の『不思議の国のアリス』の製本作業の続きです。品切れになっていますが、作業を進めていました。写真は今の本の状態です。乾燥が終了したらプレスの下から出せて、あいている箇所にタイトルを貼って完成します。17日のイベントには間に合わなかったのですが、今週木曜入荷予定です。 「そっと豆本、ふわっと活版、ほっこりお茶」は5月27日水曜日16時まで開催します。

豆本
ところで、新しい教室のお知らせです。自宅アトリエでの教室に、「プライベート・レッスン」を設定します。女性限定一日一名のマンツーマンレッスンです。本の内容がシークレットな場合(部外秘だったり発表時期まで公開不可だったり)や、フィジカルなどいろいろな面で気兼ねなく作ることに向かいたい方、待ち時間をゼロにしたい方などにお勧めのスタイルです。作業の後のおやつは、ささやかなお菓子になりそうですが、気候等条件が許せば、外のテーブル席で、空の下でお茶することも可能です。作業時間3時間なら、平日1万円、土日祝1万2千円です。御予約やお問い合わせはメールフォームからどうぞ。

2015年5月11日

好評開催中「そっと豆本、ふわっと活版、ほっこりお茶」


「そっと豆本、ふわっと活版、ほっこりお茶」
会期:2015年5月7日(木)~27日(水)
期間中イベント:5月9日、10日「活版印刷ワークショップ イニシャルメッセージカード」(好評終了)
  5月17日(日)豆本読書茶会
会場:名古屋市中区栄3-3-1 丸栄百貨店8階茶道具売場あーと・すぽっと
時間:10時~19時(最終日16時まで)
「そっと豆本、ふわっと活版」ウェブサイト

先週末のあーとすぽっとでの活版ワークショップのようすが、アルエイアートクラブのブログで見られます。茶道具と活版印刷機のツーショット! 2日でのべ26人、お昼休憩に行けたのが15時過ぎだったそうです。すごーい。
金曜夜、機械を設置/ 印刷しているところ/ 無事終了のようす
反響が大きくて嬉しいかぎりです。豆本の本も、売れていて追納しているんですよね。今度の日曜は私が「豆本読書茶会」で行きます。活版機械みたいに豆本は音が出ないから人を惹けるかどうか。どきどき。
豆本
写真は、先週の自宅教室でお出ししたレモンタルト。一年で一番気持ちのよい季節ですね。ラベンダーやバーベナがすくすくと育っているベランダにテーブルと椅子を置いたら、自分には最高のテラス席になって、ぼんやりしたくて困っています。何が作ることにつながるって、自然を感じることが私の場合つながるので、風を感じてひといきついています。

2015年5月5日

立夏の豆本生活「そっと豆本、ふわっと活版、ほっこりお茶」開催中

 日の出は4時46分、日の入りは18時半なんですね。満ちた月は午後7時半には出て、5時半まで空にいるから、それは明るくて眩しいわけです。いまひとつ眠りが浅い気がしていますが、頭と手と、物事なんとか進めました。「言壺のものづくり」こだわりかた説明を更新しました。かなり文章が長いけれど、ルリユールの修養が一段落して、さらに手を動かすうち、今の自分の考えをちゃんと書けた気がします。マニアックさがにじみ出てるのは、ごめんそこは今は許して。
 このところ、名古屋出品の準備に追われていました。
豆本
 ディスプレイ用に、こんな本箱ふう函を作りました。自分の豆本の寸法に合わせて、ぴったりなサイズに。大きなものを久しぶりに作ったよ。大きなサイズも作るのはおもしろい。
豆本
 今回は18種類の豆本と豆本作り方本を出品します。上は目新しくパッケージしてみた切手ミニカード。二冊セットで、裏には活版で刷ったおまけを入れました。
 名古屋の会期は5月7日から27日です。17日には豆本読書茶会で一日在廊します。どうぞよろしく。詳しいDM、ご案内はこちらからどうぞ。DMを葉書サイズで印刷すると豆本は実物大となります。


「そっと豆本、ふわっと活版、ほっこりお茶」
会期:2015年5月7日(木)~27日(水)
期間中イベント:5月9日、10日「活版印刷ワークショップ イニシャルメッセージカード」
  5月17日(日)豆本読書茶会
会場:名古屋市中区栄3-3-1 丸栄百貨店8階茶道具売場あーと・すぽっと
時間:10時~19時(最終日16時まで)
「そっと豆本、ふわっと活版」ウェブサイト

 名古屋出品追い込みの頃、メールボックスを開くと、香港ブックアートフェスタ2015のfacebookページがオープンしたよとの知らせ。6月に、招待されて一週間行ってきます。香港で、出品展示、講演、ワークショップを行います。実はこの香港の主催が私の豆本のファンで、今回の招待となりました。豆本なんて小さなもので呼んでもらっていいの、と私は思いましたが、香港では豆本コンテストもする盛り上がりぶり。『豆本づくりのいろは』が台湾語版翻訳出版されたのは、そんな広がりにも役立っていたのかもしれません。

2015年4月20日

白い表紙のハードカバー豆本

河出書房新社一階カフェふみくらでの、金曜夜の豆本ワークショップ、19冊の豆本が見事2時間で完成しました! 手を動かした参加者さんたちへ拍手パチパチ。このたび作った『クレナイヨモギと二人の夜』は、豆本の奥付にも記したとおりロングセラーです。作品ページで見ても、いろいろ思い出します。雑誌に紹介されたりもしましたね。このキット、実は累計500部で、もうこれ以上手では作れない!と音を上げたところで、ちょうど河出からキット集の話が来て、出版したのが『そのまま豆本』です。このところ絶版にしていたのですが、今回、復刊で、数十部印刷し、ところがなんと用紙のストックがこれで終わりになりました。豆本を作る前は、大判の全紙とか、A4カット紙100枚とか、そんなのとても使いきれないだろ!でも販売単位がそれだから、と購入するのですが、使っちゃうものでした。
ワークショップで作った豆本
照ったり降ったりのお天気ですね。ふみくらへの入口や壁には、話題の本が並んでいて、私は打ち合わせの際に訪れた時、たくさんの本に引っかかりました。銀色夏生のムックや、池澤夏樹の全集、片付け本、いろいろ。こういうたくさんの本の中で、豆本を皆で作るのかー、とちょっと不思議な気分になりました。こんな楽しいことが、まさか現実に実現するなんてね。 『クレナイヨモギと二人の夜』は、このあと、5月に名古屋のイベントへ出て、それで販売終了の予定です。紙を使い切ったから。
もっと豆本を作りたい、自分も小さな本を作りたい、という方は、私の小さな本の教室予定はこちらです。こういうのが作りたい、と皆さん作りたい本がそれぞれなので、自宅なら材料も道具も揃っているので、一人ずつお聞きして、一人ずつ作りたい本を作っています。

2015年4月13日

豆本読書茶会で何しよう?

豆本読書茶会のご案内

2015年5月7日~27日 10時~19時(最終日16時まで)
「そっと豆本、ふわっと活版、ほっこりお茶」
名古屋市中区栄3-3-1 丸栄百貨店8階茶道具売場あーと・すぽっと
http://sottomamehonfuwattokappan.com/
出展者:赤井都、Bird Design Letterpress、協力:活版工房
5月9日(土)、10日(日)活版ワークショップ 随時受付・予約不要・所要時間30~40分・1620円 5月17日(日)豆本読書茶会 随時受付・予約不要・2000円

以前、名古屋市立名東高校で、豆本や仕事について話しました。一昨年の秋のことです。その講演にいらっしゃった中のお一人に、茶道具屋さんがいました。なんとなく和アートな世界に惹かれて、名古屋出品に向き合い、去年は4月に私一人で出ました。今年は、活版も交えてもう少しイベントを大きくして5月に出ます。
本ギフト
私は17日に会場に行きます。豆本を作ってみたい人も多いかもしれないですね。ただ、豆本ワークショップだと、規定の品を作り上げるというミッションのため、それしかできない一生懸命になりますが、今回はどなたがいらっしゃっても自由にお話できるようなのんびりした会にしたく、「豆本読書」と「ほっこりお茶」、そしておみやげ付の「豆本読書茶会」を計画しました。豆本製本のようすは、でも生で見られます。おみやげ豆本を、その場でオーダーを聞いてくるくると手を動かしてお作りしますので、かぶりつきでご覧下さい。「豆本読書茶会」で何をするか? それは、豆本読書とお茶会と製本オーダーと製本パフォーマンスだ。うわあ盛り沢山。
じゃあ、「ほっこりお茶」ってどんなお茶? うん、それは当日のお楽しみ。
母の日父の日付近の開催となります。ギフトになりそうなものも会場で何かしら見つけていただけるでしょう。おみやげ豆本の一つカードホルダー(上写真右)は、診察券入れにもなるサイズですが、手作りなので、どうあっても折れない紙などは使っていないので(だって手で折れなければ手で折って作れない)、絶対折れない超頑丈な工業製品に比べたら作りが繊細ということになります。診察券入れのような物が、手作りであったかみがあったら楽しいだろうなあ、ギフトにも使ってもらえたら嬉しいなあとは思うけれど、紙もの好きなお母さん限定と、相手を選ぶかもです。
そして、これまでこのブログを見てくれていた人のために、あえて深くつけ加えると、『楽しい豆本の作りかた』の作例のようには見返しを貼っていません。ワークショップで作った「蒐集帳」よりは小さいサイズで、あのように両端を貼りつけるのではなく、背と接する一つの折山を縫ってつけて、両端はこの場合かっちりとつけると壊れるので一点だけでファジーに留めています。つまりこれまでのデザインをアレンジした新デザインになります。縫った背がデザインであるといいなという発想で、構造としてはこれまでので完成しています。
おみやげ豆本や豆本読書茶会の詳しいご案内は、こちら。


2015年3月20日

かわくら豆本ワークショップ参加募集のお知らせ

かわくらワークショップ 「ハードカバーの豆本を作ろう!」 >>かわくらホームページへ

4/17 金曜19~21時 千駄ヶ谷の河出書房新社一階カフェ「ふみくら」にてワークショップ開催です! 最近、継続教室に力を入れていたりしたので、一年以上ぶりの単発ハードカバーワークショップの機会となりますので、お見逃しなく。
『豆本づくりのいろは』の最初の方のページで、「本の各部の名称」の写真に使った、本らしい豆本を作ります。
2時間で作りきれるよう、パーツはあらかじめ仕込んでいきますので、皆様には組み立てる楽しいところ「ハードカバーの内側ってこうなってたんだ」というところをじっくりと体験してもらいます。
河出書房新社での開催ということで、本の内容にこだわりました。小さな本ですが、中にはお話が二話、しっかりと入っていて、読める本ができます。

2015年1月29日

止まってから飛ぶ

 今年も十二分の一が過ぎようとしていますね。こつこつとやっています。年賀状の、線画の印刷が好評だったので、これでいけるという気持ちで、文章に合わせる絵を少しずつ描いています。文章のほうはもう4年前にできて文選までしてあったし、紙も買ってあった。それで形にしあぐねてストーリーボードみたいな企画図ばかり書いていた。忙しすぎて落ち着いた時間が取れなかったと言おう。先日の新年会の後、印刷家さんと新宿で同じ方向をむいたベンチに座っていた時に「しっかり止まって、飛ぶことが必要」と言われた。私は、しっかり止まることが、去年とその前の二年かけて、できたと思う。二年前はブレーキをかけていた。でも周りが静かになるとなんだか心配になった。一日のメールの件数や電話の数、都内に出る回数、それらを減らすことが制作時間の確保のために望んでいたことだったのに、実際にそうなると忘れられた人みたいな気分になって不安を覚えた。本当に落ち着いて止まれたのは、去年。特に夏から冬にかけて。三省堂催事はあったけれど、あれは忙しさよりもむしろ制作へのよい刺激を連れてきてくれた。これで、飛ぶつもり。スケッチは、散歩のたびに「一日一枚以上は書かない」という縛りでこつこつと一枚ずつ描いて、でもなんとなく敗北感で帰ってくる。このスケッチブックが全ページ埋まるまで外で遊んで、あとは印刷マジックでなんとか見せよう。
豆本
 玄関のスケッチブック。水色の布をかぶっている下にはテキン。くつ箱の中には、文選した鉛活字が、きっちりと新聞紙にくるまれて入っている。

2015年1月28日

tacoche

中野のタコシェへ行ってきました。外は寒くても、中野ブロードウェイはいつも熱い。直通エスカレーターで3階へ上ると、まずはまんだらけ本店があって、本屋だったけど雑貨店化したお店がさらに雑貨店に傾いていたりして、久しぶりにこのへんへ行きました。タコシェに来るたび一通ずつ買うことにしていた手紙文学は見当たらなくなっていた。秋口に三省堂本店でも見かけたっけ。白いガラス棚の中に、豆本を置いています。壜に入っていたり、ドールの横に置いて欲しいなと思うサイズです。アリスが製本できた暁には、東京堂だけでなくここにも納品してみたい。でもなかなかアリスは進まない。ここを知る友人は「カオス」というお店。いろいろ並んでいます。私の活版豆本もカオスに一役買います。
豆本販売
豆本販売
豆本販売


2015年1月22日

この二週間の出来事と読書など

 前回ブログ記事を書いたのは2週間前でしたか。時間の流れの速さにはただびっくりするほかありませんが、毎日とても充実して楽しく過ごしています。
 先週末は、活版合同新年会でした。活版工房さん、バードデザインレタープレスさん、そして豆本私の、そっとふわっとメンバーで、昼からの御席でした。今年はどんな年になるんだろう? いい年にするぞーと気力も新たにしました。年賀状への感想を収集し、好評の一言に。この調子で今年は活版を刷っていこう!
 昨年は実はこの家から引越したいなと考えていたのですが、引越しではなく片付けして仕事にかかろうと考え、昨年からご存じのとおり家のあちこちをきれいに使いやすくして、そしてホームページも徐々にアップデート中。今は引き出しの中など地味なところを片付けています。謎のねじ釘やコード類、ボタンなどが発掘されています。なかなか仕事にかかれない。自宅個展や教室で家に来た人には、家がきれいだと言って驚かれることが多いけれど、そこからさらにひとまわり空間を充実させています。ほぼ8年、ものすごく忙しい生活をしていて日常空間に目を向けられなかったので、今、8年ぶんの片付けをしているところ。
 片付けをしつつ、一日の中で仕事する時間を決めて、そっとふわっと5月名古屋出店の件でさっそく今年の打ち合わせを再開しています。
 今週は、久しぶりに池袋の修理と保存のレッスンにも行きました。手を動かして和紙やのりを扱うのが楽しかった。世界遺産の和紙。和紙の機能性は最高です。薄くて、丈夫。他で、SLティッシュを使って修理しているという話を耳にしましたが、フランスだと「たばこ紙」というようなあれ系の繊維の弱い薄い紙は、綴じ穴を破りかけた時に使ったことがあるくらいで、ページの破れなどの修理は、強度が要求されるので、私は和紙を選びたいなあ。何を選ぶかは修理する本への自由と責任でその都度持ち主が本の使用度合に応じて決めることで、ただし無知では責任が果たせないからだめでしょう。どの箇所の修理に使われたのかを聞くのを忘れましたが、場合によっては、いくら見た目がきれいに仕上がっても、必要な強度が出ていなかったらまた破れて、さらなる修理が必要になるのではありませんか。
 昨日は松屋銀座の、古書市初日。イラストレーターさんとばったり逢い、二人で周りました。いいものありましたよ! せっかくなので手元に置いて勉強できる本にお金を使うべきだと思って、予算3000円代で、絵と字のある活版印刷の有名出版のブラックレターの本を買いました。
 眼鏡も新調しました。物持ちよすぎなのでふと気づくと、14年も使っていてレンズに傷がありました。久しぶりに視力を測定してもらい、まだ近視だけでよいようなので、ど近眼眼鏡をまた作りました。とんぼの眼鏡みたいな水色眼鏡です。前の紫フレームもまだ使えるらしい。
豆本
 瓶入り豆本『Small Gift』。本が好きなのは北側の窓辺。
 実用書などを読書していました。

『フランス人は10着しか服を持たない』年末に日本橋丸善一階の目立つ角に平積みで、近所の小さな駅前書店でも平積みで、既に目にされている方も多いと思う本。実際に読むと内容がしっかりしていて、片付けにすぐ役立っている本です。断捨離(R)には生前整理のような雰囲気を感じてしまいますが、日常を楽しむためというニュアンスをぐっと増量するとこんな本になるかな。毎日「いい服」を着て、一日を特別なものに感じられます。

『日本の大和言葉を美しく話す』年末に、東京堂書店一階で面出しされていた本。こういう自分がいかにも近づかないエリアにありそうな本が身近に出ているところが、東京堂っていい本屋さんと言われるゆえんかとも思う。メールや話し言葉が紋切型で無味乾燥になりそうところから脱出できそう。ただ、これまでの自分とのギャップがありすぎて別人みたいになりそうでもある。

『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている』 東京製本倶楽部会報でレビューがあり、昨年夏に三省堂エレベーター横特設コーナーで実際のパルプ繊維の展示などもあった、話題のルポルタージュをようやく読みました。震災直後の描写が中にあります。スカイツリーと比べられるくらいの機械ってすごい。本を愛するからというよりもテクノロジー、技術技能がすごいと感じます。ストーリーも『下町ロケット』よりおもしろいくらいで実話。私が最近いつも散歩に行く地元の旧江戸川べりに、製紙工場の煙突がそびえていつももくもくなっています。板紙を作っているらしいです。紙漉きは水辺で。

2015年1月9日

2015年は深く潜る年

 今年2015年もよろしくお願いいたします。この冬じゅう空気が澄んで青空がきれいに見えています。冬休みの間、地元や近所で過ごしていました。行ったのは日本橋、秋葉原、河童橋、南船橋などですね。パソコンが新しくなりました。照明器具も、ようやく明るくて省電力のLEDに買い換えました。他には、いつのまにか古くなった額や書類などを整理して、大掃除と片付けをしました。これで、ようやく作業環境の基盤が再び整った感があります。これから先一年は、この場所で、新しい本を作っていきます。ちょうどまる一年後に自宅アトリエで個展を開きます。個展は2年に一回と決めたので、来年がその年になります。そこに出す新刊を、もはや、売るとも、豆ともこだわらず、作りたい本の形で、作りたい冊数作ることにしました。作品作りを、小さくても出版事業と考えてきた縛りを外して、何もない振り出しに返ったつもりで、好きなように作ります。没頭すると一週間単位で時間が過ぎるので、傍目からは、何も見えないかもしれませんが、深海深く潜って時々息継ぎに出てきます。
 年が明けてからは、日本橋高島屋の「川瀬巴水展」へ山猫やさんと行き、まだ今年10日もたっていないとは到底思えないくらいの充実感でした。
 アリス豆本は、豆本ツリーが終わったので他の委託店へも配本を、と思ったのですが、特装版、通常版ともに手持ち在庫なしになりました。東京堂書店に通常版が1冊あるのを12月末に確認していて、それが製本済みの最後の一冊になります。5月までに地道に製本します。工程数が多いので、すぐには無理です。なお『ぴょん』『Rainbow』も東京堂にあるのが在庫最後の一冊です。『ぴょん』はこれから製本します。『Rainbow』は販売数終了になります。今年も、よい出会いが、人と、本とにありますように。
豆本
アリス豆本。出庫前にルーペでチェックしました。