Jan 29, 2015

止まってから飛ぶ

 今年も十二分の一が過ぎようとしていますね。こつこつとやっています。年賀状の、線画の印刷が好評だったので、これでいけるという気持ちで、文章に合わせる絵を少しずつ描いています。文章のほうはもう4年前にできて文選までしてあったし、紙も買ってあった。それで形にしあぐねてストーリーボードみたいな企画図ばかり書いていた。忙しすぎて落ち着いた時間が取れなかったと言おう。先日の新年会の後、印刷家さんと新宿で同じ方向をむいたベンチに座っていた時に「しっかり止まって、飛ぶことが必要」と言われた。私は、しっかり止まることが、去年とその前の二年かけて、できたと思う。二年前はブレーキをかけていた。でも周りが静かになるとなんだか心配になった。一日のメールの件数や電話の数、都内に出る回数、それらを減らすことが制作時間の確保のために望んでいたことだったのに、実際にそうなると忘れられた人みたいな気分になって不安を覚えた。本当に落ち着いて止まれたのは、去年。特に夏から冬にかけて。三省堂催事はあったけれど、あれは忙しさよりもむしろ制作へのよい刺激を連れてきてくれた。これで、飛ぶつもり。スケッチは、散歩のたびに「一日一枚以上は書かない」という縛りでこつこつと一枚ずつ描いて、でもなんとなく敗北感で帰ってくる。このスケッチブックが全ページ埋まるまで外で遊んで、あとは印刷マジックでなんとか見せよう。
豆本
 玄関のスケッチブック。水色の布をかぶっている下にはテキン。くつ箱の中には、文選した鉛活字が、きっちりと新聞紙にくるまれて入っている。
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