Dec 27, 2007
パピヨンかがりの豆ノート製本
ここ数日の製本作業を一気にアップします。超短編4話を印刷しました。『夜ごとの探索』(書き下ろし)、『君待ち』(2006、初出ウェブサイト「500文字の心臓」)、『泉のほとり』(書き下ろし)、『どこまで夢なのかがわからない話』(書き下ろし)。紙はむらざと。1ページの大きさは90×69mm。マクロミニチュアブックです。
その8ページに切手を貼り込み、プレス、一昼夜たって取り出したものと、あらかじめカットし、ラバースタンプを押し乾かし準備してあった新アトモスの折丁とを合わせ、糸のこで目引き。四角い穴になります。
パピヨンかがり。一冊の本をかがるのに、65cmの糸を二本消費します。つまり、ほぼ1mの糸がこの豆本に入っていることに。糸は今回、本かがり用の麻糸。これまでの私の豆本の多くが華奢なのに比べ、たいそう丈夫な作りです。写真は、巻き戻し中。
背固めします。本を堅くプレスした状態で、背にうすボンドを塗ってへらでよくこすり、折山を四角く潰し、互いに密着させます。ルリユール工房で取ったメモと、栃折さんのハウツー本『手製本の楽しみ』と首っぴき。
寒冷紗をはります。これも、しっかり天地丈いっぱいにはっています。見えるといやなので1mm短く。
表紙の共布で花布を作ります。
一方で、スピンを選び、ぬるいアイロンをかけて伸ばします。このスピンは市販品。リーブルやハンズ渋谷などで売っています。
本の背に、スピンと花布をはりました。
クータを作ります。
折り返しなどの一手間をかけて、進化形のクータを貼っています。これもルリユール工房で習った成果。ここまでの形だけでも、自分の技術が上がったことを感じます。教室と比べてすごい勢いで作業したので、ふらふらになりました。工程数、いつもにも増して多く感じます。
さて翌朝。前小口カット。まっすぐでつるつるの小口。腕、上がりました。
表紙用のボール紙を製図してカット。定規を押さえる手が痛い。
表紙に外題を貼りこむので、その部分を窪ませます。またもや、えらい手間がかかっていますが、コンセプトを実現するためにはこの手間をかけることが必要だと判断。残念ながらちまちました作業をしていると幸せです。
☆豆本作りワークショップ: 参加申し込み受付中です。よろしく
☆恵文社一乗寺店で、『雲捕獲記録』が完売しました! 近日中に追加納品の予定です。
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