Sep 23, 2011

今年も来ました七夕古書会!

 東京古書会館で、明治古典会の、七夕古書大入札会。明治の本が見られるし触われるという大イベント。ガラスケースの中のものも、頼めばお客様に出してくれます。(最低落札価格は5万円から。)気兼ねする人は、あらかじめ爪を短く切って、指輪や腕時計を外した装いで挑めば。
2009夏
 上階から順に見ていきました。本を見る人のだいたいのペースは、興味のあるものだけじーっと滞留して、そのほかのところはさらーっと流れていくので、私もそんなかんじで。(むしろ、常に流れて済ませられればと願いつつ、引っかかったらしょうがない、ぐらいのスタンスか。)
 私が滞留したのは、チリメン本! 2年前の東京製本倶楽部展にまとまったコレクションが出ていましたが、今回触って初めて、チリメン本というものがよくわかりました。所有したらもっとよくわかるのだろうが… えーい。
 Fujita(Paris)のフランス装、未とじアンカットで、柔らかい表紙がくるんでいるだけのもの、綺麗だった。
 今年は、池田満寿夫豆本が4冊出ていました。いや豆本ではなく「雛絵本」。まさに雛絵本という呼び方にふさわしい、小さな肉筆画やエッチング、本文紙はだいたい硬い厚手の和紙(時々耳付)(少し開きが悪いものもある)、若かりし(賞とる前の)池田満寿夫が絵をかき、当時一緒に済んでいた富岡多恵子の詩が入ったり、カルメンやサロメの古典の訳文だったり(8ポぐらい?青など一色の活版印刷。余白はさほどでも)、平井通による真珠社の発行。製本は外注でプロが。
 他に小さいものは、4インチぐらいの和とじの「絵本」(合戦記。漫画の元みたいな。一冊のページ数が少なくて、数巻に分かれている)、段ボール箱に入った中原淳一の手帳一式(書き込みあり。婦人之友社の、結婚生活の心得も入っていて、それはずいぶんお姉さんな内容だったが)。
 『赤光』や『月下の一群』など、歌集や訳詩集で、本文紙がずいぶんと薄くて若干裏移りし、つるつるした質感であることが目についた。あと、日本語の組版の本は、なぜか天の余白が大きくなることがあるのは、なぜだろうと思った。
 三島由紀夫のサドの豪華本は、二色印刷で余白たっぷりだった。憂国の写真とかが新聞に紹介されたようで、その近辺に人がいたが、夕方の半端な時間だったのでゆっくり見られた。
 明日は、田中栞さんと江副さんが行くようだが、そのお二人がいったいどんなペースでどこに滞留するのかのほうに興味がある。
 私が一番いいなと思ったのは、種田山頭火の句集。耳付和紙で、縦長の折本。手のひらに収まるサイズであり、着物の襟の合わせなどにもたぶん入るようなサイズ。厚手の和紙で、両面印刷のものも。坂井えりさんのハウツー本の冒頭のカラーページに、作例として、縦長の歌集や句集があったが、やはりこの縦長の形、句集として収まりがいいと思った。
2009夏
 東京堂の3階の豆本がちゃぽんもちらりと見てきた。まだ、玉はあったので、今のうちでしょう。一人三回までです。
Posted at 17:45 in go_out | WriteBacks () | Edit
Edit this entry...

wikieditish message: Ready to edit this entry.
















A quick preview will be rendered here when you click "Preview" button.