Sep 24, 2014

そっとふわっと3、盛況でした

 「そっと豆本、ふわっと活版3」は盛況に、無事に終了しました。ご来場の皆様、スタッフの皆様、またメールやリツイートなどをして下さった方々、本当にどうもありがとうございました。

 「そっと豆本、ふわっと活版3」写真 私が撮った会場写真はこのあとアップします。

 今年は三省堂一階がリニューアルし、これまでよりも広くきれいな場所になりました。神保町1丁目1番地の「いちのいち」ブックマンズギャラリー。
 神保町本店の入口の正面で、著書本を3種類積み上げて、豆本を切ったり綴じたりする日が来るとは思ってもいませんでした。
 著書本は、持っているという方も、初めて見る方も多く、豆本も活版も、大変好評でした。ワークショップも蓋をあけてみれば、お客様がほどよい頻度で来て下さいました。
 私は毎日、10~16時お店に出て、そのプランは「いかにも疲れそう」と言われていましたが、なんとか最終日まで持ちました。7日間同じ場所へ行くだけでぐったり。お勤めの方への尊敬の念が湧いたのは、思わぬ副産物でした。ほんとに自分の時間がないですよね。土日の朝は書泉グランデの前を通ると開店前からサイン会を待つ行列ができていて、かつて「書泉で行列を作る作家になろう」と小説を書く友と神保町で飲んだことを思い出しました。ビルの間に月が見えた夜でした。それから10年でその友には不義理をし、私はずいぶん違う方角へ、小さい手作りの本へ、漂ってきてしまいましたが、私はこの方角で、良かったと思います。東野圭吾がタワー状に積まれている総合レジ前より、2m横の位置に来ました。私にはここがいいと思います。
 さて、お客様はよくご存知で「東京堂書店にも豆本を置いているでしょ。東京堂でこういうの、やらないの」とよく聞かれます。答は、できないです。本屋の性格が違うからです。東京堂書店は、店員さんが会計金額を告げるのもささやき声なくらい、静かな本屋さんです。スポットライトが本に当たっていて、通路は真っ暗で、そこに真っ黒に人が詰まっていても、しーんとしている、専門書だって総合レジ前に平積みになることもある、そんな稀有な本屋さんです。むろん毎回そうなっているとも限りませんが。そんな本屋さんで、お客様とおしゃべりするようなやかましいイベントはできません。なにしろ、そんなスペースもありません。「いちのいち」の呼び込みを絶えずしているような賑やかな三省堂さんとは違う本屋さんです。三省堂さんは「入ったら賑やかで、おもしろいものがあった」。それが今週は豆本と活版な、本屋さん。
 だからこそ、本屋さんがこれだけ近くにあって、やっていけるのだと思います。特色もお客さんもかぶっていない。東京堂のお客さんは三省堂に行くでしょうが、その逆はあんまり知らないかな。だから、私が三省堂に出ることは、新しいお客さんに豆本を紹介することになります。ですので、心配しないで下さいね。私は東京堂の社員でもなく、三省堂の社員でもない自由な人間なので、それぞれの書店さんの特色を活かして豆本で楽しんでもらいたいと考えています。「ずっと前、東京堂で豆本やキットを買った。ああ今でも置いているのか」というお客様もいました。30年前のリーブルのキットだと思います。本屋さんの状況もどんどん変わっています。できるだけ、こまめに足を運んで現在のようすを見ながら、納品していきたいと思っています。



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