Apr 10, 2013

個展、好評に終了しました

金曜日初日、オープンと同時に次々と御来客がありました。3時頃からは誰も帰らなかったようで(スタッフ証言:2階に上がった人が誰も降りてこないなあと思った)、私は終了時刻まで5時間製本ぶっつづけの「製本マラソン」状態になり、部屋も熱気で換気が追いつかずもわ~と暑くなってしまい、気づいたら肩がパンパンに張っていました。製本5時間以上は無理、17時クローズと決めておいてよかった…と思いました。遠方からや、有給を取ってみえた方々などがいらっしゃいました。
土曜日と日曜日は、大荒れで気象庁が外出を控えるように呼びかけたおかげで、すいた状態になりました。そんな嵐の予報の中、勇気を出して来てくれた方々がゆっくりとしていかれました。土曜日は雨も少し降り、しっとりとした雰囲気に。
日曜日は晴れて風が強く、言壺バナーも風で舞い上がりそうになって貼り直しました。この日も、電車など乱れていたようでぽつぽつと来客といった状態で、ゆっくりとした時間が流れていました。強風でむしろ幸いして静かな時間を過ごせたというか。
おいでいただいた一人一人に、ぜいたくだった、と、満足していただけたようで、よかったです。ご来場いただきまして、ありがとうございました。初めての試みゆえの至らない点も多々あったかと思いますが、ご意見いただければ次回につなげたいと思います。
御礼状を送付したいと思っています。しまったゲストブックに住所を書かなかったよという方、ご遠慮なくメールでもお知らせ下さい。
豆本個展

豆本個展

豆本個展
『赤い鳥』1号2号3号は、茶色いメイン作業机に。
豆本個展
この椅子からの眺めをいつも私は見ています。
豆本個展

豆本個展
目の前で製本は、お一人ずつこちらで。「目の前でおすしやさんがおすしを握ってくれたよう」とツイッターいただきました。
豆本個展
二種類のお話から、好きな方をぽちっとクリックはお客様自身に押していただきました。白い紙が印刷されて本になるまでを体験していただきました。
豆本個展
パッセカルトンの本。前日に箔押し上がってきました。書棚の本も引き出して見ていただけます。
豆本個展
言壺の木版刷りは山猫やさんから前日に届いたもの。
豆本個展
大小の本を並べました。
豆本個展
木版の看板。山猫やさんに彫ってもらいました。
豆本個展

豆本個展

豆本個展
ここで、お客様が何人か同席されて、ちゃぶ台を囲んだ読書になることもありました。
豆本個展
修理した本。
豆本個展

豆本個展

豆本個展
玄関の活版印刷機。
豆本個展

今後の予定としては、10月3日~9日に三省堂神保町本店一階正面入口で、豆本活版展(2回目)をやります。その打ち合わせが既に始まっています。
そのほぼ一ヵ月後の11月2日~10日(11/5休)に、活版5人展(3回目)『蒐集記』がギャラリーみずのそら(西荻窪)であります。この打ち合わせは個展直前にも入りました。
秋にこうして続けて2つ大きな展示が入っているので、これからその準備に入ります。各方面いろいろなお誘いをお断りするのが大変なのですが、教室はこれ以上増やせないと思っていますのですみません。

さて、「今回の個展は、3日間で午後だけで、予定を合わせられなかった」「行きたいけれど行けなかった」という声が大きいです。
アンコールとして、個展をまたやろうかな…と思います。
もうこんなの二度とできないと思うくらい今回の個展は、準備が大変でしたけど、このように静かな読書空間を作ることで伝えられたことは大きかったと思いました。
一階でちゃぶ台を数人で囲んで、何人かの読書空間にもなりました。近くのお客様同士でお話が始まることもありました。そういうの、いいな、と思いました。
それ以上に、読まれて、感動した、と言われました。読んで感動した、不思議な読書体験だった、と。他の何にもない読書体験で、それを思うと、これは豆本になるべくしてなった豆本なのだろうと。豆本でしか表現できないことをしていると。
よく耳にするのが、MAHO NIKKIの特装がその読書が深く、涙しそうだった、そして寒中見舞、For Youもきれい、豆本たちの集合体もきれい…といったところです。
今回、24人にこの体験を持ってもらいました。
私としては、満足すると同時に、表現形式の限界にも気づいてしまいました。
なぜなら、一冊の本は一人しか読めない。この場に来て読んだ人だけに伝えられること。
それなら、またこんな個展を開いて、あと20人、30人、と小刻みに、読書人数を積み重ねるしかないんだな。個展で、読んでもらう空間を作ることが、大事なんだ、と思ったわけです。
通常の個展ではじぶんちが倉庫状態になりますが、終わってみれば家がピカピカというおまけ付ですし。スタッフさんたちがお客様よりも満足げかもしれないくらいの良いお顔で帰っていかれた事でも、今回の個展は良かったのだと思います。来年の1月末といえば、今度は雪が降りそうですが、万難を排してたどりついたラッキーな人(でも無理はしないで下さいね)の静かな読書空間を作りたいと思っています。

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