2011年10月23日

絵本の修理、丸背豆本

4月からずーっと2週間に1回、ジョージの絵本の修理をやり続けています。あまり進展がないので写真を撮っていませんでしたが、やり続けています。
書籍の修理と保存・実技
テープ修理のあとを、ワンダリック(ハンズ文具コーナーなどにあります)で掃除しています。ひたすら掃除しています。テープを取った後に、残った古い粘着剤がくせものなのです。これが残ってつるつるしていると修理のための和紙が貼りつきませんし、古い粘着が紙を痛め続けることにもなります。
書籍の修理と保存・実技
溶液のためにインクが溶けていますが、自分の本なので、修理の方針を自分で立てて、インクが多少溶けてもよいのでスパチュラの先で古い粘着剤をかきとっています。完全な絵は、新品の本を買えば見られますので。物としてこの本を残す形を選びました。とにかく進まないので必要最小限の時間で早く終わることをめざしています。ま、年内には。ともかくもうちょっと掃除しています。
書籍の修理と保存・実技
久しぶりのブログ更新なので、話がたまっています。
さて、10月14日、神田へ「武井武雄『地上の祭』はいつ出版されたか」の話を聞きにいきました。その途中で、かげろう文庫に立ち寄り、ピーターラビット絵本が出ていたので速攻で買いました。(私の活版本もまだあります。)これもジョージと同じくらいの頃からうちにあった懐かしい絵本だなあ。判型が今となっては豆本のちょっと大きいめくらいに感じられて、本の造りを再度身近に置いてよく見たいと思っていたので、いいタイミングでした。そうしたら、鳥肌ものの話を聞きました。ビアトリクス・ポターは出版にあたって、世界どこでも、このサイズでこの造本で、全ページオールカラーで出版することを求めたそうです。たしかに、ピーターラビットの壊れた本って目にしたことは私はないです。一折りで、真ん中を糸で綴じてあって、見返しも本文と一緒に綴じてあります。小さくて厚手の紙なので、指にひっかかって破れることもないし、子供の画帳になることもないし。このサイズでオールカラーの本なんて当時は他に例がなかったし、今もこの造本は他に例がない。初版からずーっと、今に至るまで、この造本で続いているそうです。ポターすごい。
書籍の修理と保存・実技
そんな感動のさなかですが、この夏に買った洋本が、さっそく壊れてしまいました。花布も寒冷紗も本体から外れてしまって。実用的に使いたい本なのに。
書籍の修理と保存・実技
これは一時間くらいで直せました。本はそのまま、背に木工ボンドを差し入れ、新しく作ったクータを入れました。修理には、手品のような技がたくさんあります。
書籍の修理と保存・実技
クータはちゃんとついたけれど、本を開くと本の背がこんな形になります。無理な姿勢っぽいなあ。
書籍の修理と保存・実技
さてさて、先週は大阪に行って中尾エイコ先生のレッスンを一日受け、革装と布装の丸背の豆本を作りました。本はかがってカッター化粧裁ちして持っていきました。私は、丸背の本は大きいサイズでブラデル2冊を作り、パッセカルトン3冊を作りつつありますが、この小さいサイズでの丸み出しと表紙づけは合理的にどうなるか、とても参考になりました。
丸背革表紙・布表紙豆本
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