Jul 04, 2014
『ソフィーの不幸』修理が終わって幸せな本に
前回の修理の続きです。いろいろあるけど、手を動かしています。今週は、一年近くかかった『ソフィーの不幸』の修理が終わり、本として読めるようになりました! うらやましいと言われる本になりました。
表紙タイトルは、オリジナルから紙一枚はがして貼りました。背タイトルは、表紙のカラーコピーです。表紙ボールも表紙布も、新しい素材です。おそらく本ができた当時はこんな明るい黄色だったろうという雰囲気で仕上がりました。オリジナルは黄色の紙表紙で、背表紙は失われていました。フランス語の本だから「読み上げ」だろうな、とありそうな位置に貼りました。
オリジナルは表紙と中身がバラバラになった状態で、見返しの紙もなかったので、新しい素材で見返しを作りました。できるだけ似た紙を選びました。
手を離しても開く本になりました。
本のノドの部分はこんな動きをします。和紙の足をつけ、平綴じ。本の背は背ボールにつけました。本文に穴の見える箇所が、オリジナルの針金綴じ位置で、これでは本が開かなかったでしょう。和紙の足をつけたので、本の仕上がりサイズはオリジナルよりも和紙の足ぶん横幅が広くなりました。
1936年に印刷された本です。これで、めでたく完成! あとは私がフランス語をもっと勉強するだけ!
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